日本株

株のトレードスタイルは時間軸によって三つの種類に分けられます。

・デイトレード→1日で取引を完結
・スイングトレード→数日~数週間スパンで完結
・中長期保有→数か月~数年保有

デイトレードは短期的な値動きに対応しなくてはならず、中長期保有は銘柄の将来的な動向だけでなく社会全体の情勢についても予測を立てる必要があります。
したがってある程度のスキルが必要なこの二つは中級者以上でなければ利益を伸ばすことは難しいでしょう。
一方、スイングトレードは以下のようなメリットがあることから、初心者の方に最もおすすめできる入門的なスタイルといえます。

・チャートを見るのは1日に数回程度なので兼業でも負担にならない
・分析を覚えればトレンドの予測が立てやすい
・デイトレのように細かい値動きに対応する必要がなくゆったりトレードできる

このように比較的難易度の低いスタイルですが、もちろん中級者以上でもメインに据えている方は多く、トレードルールさえ確立できれば安定して利益を伸ばしていくことができます。
そこで今回は、スイングトレードで利益を重ねるための心得を5つご紹介していきますので、初心者の方は是非ご参考頂ければと思います。

執筆者

西村剛
西村剛

フェアトレード株式会社 代表取締役。機関投資家出身で統計データを重視したシステムトレードに注力。2011年株-1グランドチャンピオン大会で+200.4%、2012年+160.1%、2013年157.0%を叩き出し三連覇達成。証券アナリスト検定会員。システムトレードを使った定量分析と、これまでファンドマネジャーとして培ったファンダメンタルズ分析を融合した新しい視点で株式市場を分析し、初心者でもわかりやすい言葉を使った解説に定評がある。


システムトレード

スイングトレードの心得

安定して利益を出すためには、トレードルールの設定が必要不可欠。
どんな時でも基本に忠実であれば不要なトレードを避けることにも繋がり、損失を防ぐことができます。
これから株にチャレンジする方は、まず以下の心得をご参考にルールの策定をしてみて下さい。

明確な根拠をもってエントリーする

株式投資はエントリーが最も重要であり、このポイントさえ押さえていれば後はどのようにでもフォローできます。
一方、初心者のうちはエントリー根拠が希薄であるにも関わらず、ただ利益優先のトレードをして無駄な損失を出してしまいがち。
そういったことを防ぐためには早い段階から以下を習得、実践するようにしましょう。

・移動平均線等のテクニカルチャートを習得する
・チャネルやトレンドラインをチャートに書き出す
・ダウ理論を用いてトレンドを掴む

非常に初歩的な内容となりますが、相場を理解するにはこれらだけでも十分です。
むしろ損失を出してしまう原因の多くはエントリー前の分析を怠り、環境を認識しきれていない甘いトレードとなりますので、自身に最もマッチする手法を見つけ出していきましょう。

比較的簡単なおすすめ手法は移動平均線を表示させてパーフェクトオーダーが発生している銘柄にエントリーするもので、MACDやボリンジャーバンド等を組み合わせれば更に確度の高いエントリーができるようになります。
また、初心者のうちはトレンドをフォローする順張りを徹底した方が勝率UPに繋がります。

値動きの読みやすい銘柄を選ぶ

銘柄選びも重要な心得の一つ。
初心者のうちは乱高下が多い銘柄よりも、比較的緩やかな値動きの主要なものを選ぶと良いですね。
短期的な利益は少ないことがデメリットの一つではありますが、そこはスイングトレードの時間軸をフルに活かしてじっくり含み益を増やしていきましょう。
銘柄を選ぶポイントは以下の通りです。

・出来高が多い
・時価総額が大きい
・有名企業の銘柄

注意したいのは、一転集中で大きく張らずに複数銘柄に資産を分散するようなイメージを持つこと
大きな利益を求めると多額の資金を1つの銘柄にベットしてしまうこともありますが、リスクヘッジができていない投資は残念ながら健全さを欠いており大変危険です。
ハイリスクハイリターンであることが多い新興株を狙うのは、素早い値動きに対応できる程度に慣れてからの方が良いでしょう。

頻繁に銘柄を変えないようにする

勝てるトレーダーほど自身が監視している銘柄を追い続けるものです。
万が一ロスカットになって苦い思いをしたとしても、その後の動向を引き続き観察して新たなチャンスを待ちましょう。
勝てないトレーダーの典型的なパターンは見込みがない、あるいはロスカットになった銘柄をあっさりと切り捨てて監視を辞め、数日後~数週間後に値ごろ感だけを見て飛び乗りで同じ銘柄にエントリーすること。
それではいつまでも流れを掴むことはできませんし、企業という一つの生き物にあっさり置いていかれてしまうでしょう。

利確ポイントを設定する

エントリー後にどのタイミングで利確するかも大変重要です。
初心者の方は「エントリー後」に利確ポイントを探してしまうことが多いですが、トレードの精度を上げるには「エントリー前」に利確する価格と目標利益を設定した方が良いでしょう。
エントリー前の分析は単純に相場の環境認識をするだけではなく、値動きを想定してどのタイミングで利確するかまでを決めなくてはなりません。
そうすることで、自身の想定通りに株価が動かない場合は早めに利食いするという判断もでき、無駄な損失やロスカットを防ぐことにも繋がります。

もし設定が難しい場合は移動平均線等をトレード根拠にして、ラインを割り込んだら利確といった風にシンプルなロジックから始めてみると良いですね。
少し慣れてきたらフィボナッチを利用して61.8%戻しを目安にしたり、レジスタンスラインでのプライスアクション次第で利確するといった手法も有効です。

損切りラインを忠実に守る

トレードをする上で最も破ってしまいがちな心得が損切りです。
適切な損切りは資金を守るための重要なものであり、長期的な利益を達成するには必要不可欠。
利確ポイントと同じく、こちらもエントリー前に必ず設定するようにしましょう。
一般的には買値から10%下落したら損切りするパターンが多くなっていますので、是非ご参考頂ければと思います。
この心得で注意したいのは、目先の利益を優先してルールを破ると大変危険ということ。
値動きによってはそのままロスカットになる危険もありますので、勝つための必要な勉強代として必ず守りましょう。

まとめ

今回ご紹介した5つの心得は、初心者の方がスイングトレードをする際に是非実践して頂きたい内容です。
そしてその中でも特に守って頂きたいのが、5つ目にご紹介した損切り。
実際のところ、これさえ徹底できていれば資金を大きく減らすこともなく、安全に資産を運用していくことができます。
堅実にトレードしていればスキルは後から必ず付いてきますので、まずはルール通りに損切りできるメンタルを育成するところから始めると良いですね。
他の4つに関してもしっかり実践できれば、利益という目に見える形で成果が表れるでしょう。

<追伸>
【無料】株システムトレードの教科書の記事は「システムトレードの達人」を使って検証しています。
↓↓↓↓↓

今ならシステムトレードの達人(無料版)がこちらよりダウンロードできます。
ぜひ手に入れてください!