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システムトレードの始め方を動画で解説!


※動画が見られない方は 【システムトレードの始め方】勝率80%の株の買い方を公開! をご覧ください。

1.システムトレードとは?

  システムトレードとは、過去に「あるパターンが現れたときに売買していたら利益になった」 という実績を根拠に投資する手法です。言い換えれば統計上の優位性を利用して行なう投資手法だと言えます。  

  • 下落相場でも利益を得たい!
  • 感情に左右されずに売買したい!
  • 統計的に有利な手法で売買したい!

このように考える投資家が増え、最近ではシステムトレードもブームになりつつあります。 またここ数年は相場環境が冷え切っているせいもあってか、システムトレードが密かにブームとなってきています。 システムトレードというのは、 「過去の相場において有効だった(儲かった)パターン」をルール化して、 その方法で売買することです。 ですから、実際には下げ相場に強い(強かった)方法や上げ相場に強い方法など、 色々なルールを組み合わせて理想のシステム(売買ルール)を作り上げることになるのです。 本記事ではシステムトレードの考え方やメリット、デメリット、どのような人にシステムトレードが向いているかについて解説します。

執筆者

西村剛
西村剛

フェアトレード株式会社 代表取締役。機関投資家出身で統計データを重視したシステムトレードに注力。2011年株-1グランドチャンピオン大会で+200.4%、2012年+160.1%、2013年157.0%を叩き出し三連覇達成。証券アナリスト検定会員。システムトレードを使った定量分析と、これまでファンドマネジャーとして培ったファンダメンタルズ分析を融合した新しい視点で株式市場を分析し、初心者でもわかりやすい言葉を使った解説に定評がある。



システムトレード

 

システムトレードとは?

システムトレードとは、過去に「あるパターンが現れたときに売買していたら利益になった」 という実績を根拠に投資する手法です。システムトレードを言い換えると、統計上の優位性を利用して行なう投資手法と言えます。 一般的にはシステムトレードは過去一定期間の株価データを分析し、統計的に優位性のある売買ルールを導き出し、その売買ルールに従ってトレードする、言わば自動売買です。(※株の発注はご自身で行うため、自動発注ではありません。)システムトレードはひとつの投資法であり、バリュー投資、成長株投資、デイトレード、スイングトレードといった数ある投資法のひとつだとお考えください。    

システムトレードの種類

システムトレードは株、FXで主に使われている投資法です。FXでのシステムトレードについてはFX各社がシステムトレードのツールを提供しているのに対し、株のシステムトレードについては、自分でプログラミングを行う方法やエクセルで自作する方法、システムトレードの達人のような有料ソフトを使う方法が一般的です。システムトレードの有料ソフトは、「システムトレードの達人」、「イザナミ」、「シストレ魂」等複数ありますが、それぞれ機能や使いやすさ、サポート体制が異なります。自分に合ったソフトを使用すると良いでしょう。(当サイトでは「システムトレードの達人」を使って検証を行なっています。)  

システムトレードのメリット

システムトレードは過去の統計データに基づき統計的に有効な売買ルールでトレードする手法です。基本的に売買ルールに従いトレードを行なう手法ですので感情に左右されずトレードすることが可能です。システムトレードの売買ルールでは、買うべき銘柄、買うタイミング、買うべき株数、手仕舞うべきタイミング等、全てあらかじめ決められた売買ルールに従ってトレードを行ないます。従って感情に左右されずトレードすることが可能です。システムトレードは裁量トレードとは異なり売買ルールに従ってトレードするため、トレードの成績が安定しやすいのもメリットのひとつです。  

システムトレードのデメリット

システムトレードは過去の統計データに基づき統計的に有効な売買ルールでトレードする手法です。一度売買ルールが見つかればそれ以降は少ない労力でトレードすることが可能ですが、統計的に有効な売買ルールを見つけるまでには何度も検証(バックテスト)を行なう必要があり、システムトレードで利益を上げるには、労力が必要です。  

システムトレードが向いている人

システムトレードは過去の統計データに基づき統計的に有効な売買ルールでトレードする手法です。そのため感情に左右されず機械的にトレード出来る点がメリットです。裁量トレードで上手くいかない投資家や目先の株価に翻弄されてしまう投資家にはシステムトレードがおすすめです。  

システムトレードが向いていない人

システムトレードは統計的に有効な売買ルールを見つけるまでが大変です。有効な売買ルールを見つけるために何度も検証(バックテスト)を行なう必要があります。また必要最低限のテクニカル指標を理解することもシステムトレードには必要です。株の勉強に時間を割けない方や細かい作業や数字が苦手という投資家には、システムトレードが向いていないかもしれません。      

今すぐ使える!システムトレード

システムトレードで最初に壁にぶち当たるのが、「どのようにして売買ルールを見つけるか」です。自分で売買ルールを見つけるようになるまでにはある程度システムトレードの経験や知識が必要かもしれません。そこで今回は【システムトレード専用ソフト システムトレードの達人】を使ってどのように売買ルールを見つけ出すのかについて、システムトレードの2つの戦略を例にご説明します。

2.システムトレードの売買ルール例1

■注目戦略1:突然の暴落に備えた逆張り戦略

以下の2つの期間の日経平均株価の日足チャートを見てください。

日経平均株価(2016年8月~2017年1月チャート)


日経平均株価(2015年10月~2016年8月チャート)

株式市場の急落は年に1~2回起こっています。

今回はこの突然の暴落に備えた逆張り戦略を構築していきます。
そこでこのアイデアから実際にシステムトレードの売買ルールを構築していきます。

まずは、システムトレードの買いのルールの設定です。

買いのルールでは以下の条件を定義付けます。 

【買い(エントリー)ルール】

  • 日経平均株価の終値が前日終値と比べて3.00%以上小さい
  • 終値と移動平均(5日)の乖離率が―10.00%以下
  • 終値と移動平均(25日)の乖離率が―25.00%以下

 ⇒上記を満たした場合に成行で買い付け 

買いのルールには

  • 「日経平均株価の終値が前日終値と比べて3.00%以上小さい」
  • 「終値と移動平均(5日)の乖離率が-10.0%以下」
  • 「終値と移動平均(25日)の乖離率が-25.0%以下」

を設定しました。

これは日経平均株価が大きく下がったときに株価が大きく下落した銘柄を買い付けることが目的です。

次にシステムトレードの売りルールの設定です。
売りの条件には以下の2つの条件を定義付けます。

【売りルール】

[利益確定を表す条件式] 含み益が10.00%以上

[期限切れを表す条件式] エントリーした日から7日以上経過

この2つは、ORで設定されています。
よって、この2つの条件式のどちらかを満たした場合、手仕舞いします。

「含み益が10.00%以上」は、「利益確定」が目的です。
また、「エントリーした日から7日以上経過」は、「期限切れ」が目的です。

これは、銘柄の保有日数が長期にならないように設定されています。売りルールが「含み益が10.00%以上」だけでは、この条件を満たさない場合、保有を継続してしまいます。特に、株価が下落したまま戻らない銘柄は、「含み益が10.00%以上」の条件を満たさずに、損失の幅が拡大し続ける傾向があります。

これを回避するために、このような条件式を取り入れました。

システムトレードの売買ルールの条件が決まったので、まずは通常モード(資金管理がないモード)でバックテストを行います。

発注方法は買い、売りとも【シグナルの翌日に成行注文】で行います。

【買いルールの詳細】


【銘柄フィルターの設定】

【売りルールの詳細】

システムトレードの達人を使った検証結果は以下の通りです。   

資産運用の推移

出所:システムトレードの達人 達人モード「運用資産の推移」画面

■バックテスト結果■

システムトレード

勝率が81.09%、平均損益+9.26%、PFも5.037となっており、2000年以降のシミュレーションでは安定した利益を稼ぐことができています。

■注目戦略2:日経平均採用銘柄の急落を狙った逆張り戦略3.システムトレードの売買ルール例2

次に日経平均採用銘柄の急落を狙った戦略を構築していきます。

以下はDOWAホールディングス(5714)の2016年8月~2017年1月のチャートです。

これを見ると、株価急落後すぐにリバウンドしていることが分かります。
大型株は急落後のリバウンドのペースが速いことが分かります。
これを活用してシステムトレードのルールを構築していきましょう。

まずは、買いのルールの設定です。 買いのルールでは以下の条件を定義付けます。

【買い(エントリー)ルール】

日経平均採用銘柄の 終値が前日終値と比べて5.00%以上小さい

⇒上記を満たした銘柄をシグナル当日の終値-5.00%の指値で買い付け

買いのルールには「日経平均採用銘柄の終値が前日終値と比べて5.00%以上小さい」を設定しました。これは短期的に株価が大きく下落した銘柄を買い付けすることが目的で、日経平均採用銘柄の終値が前日終値と比べて5.00%以上小さいときに買い付けを行います。

また、今回は買いの発注方法をシグナル当日の終値-5.00%の指値注文に変更しました。

次に売りルールの設定です。

売りの条件には以下の2つの条件を定義付けます。

【売りルール】

[利益確定を表す条件式] 含み益が5.00%以上

[期限切れを表す条件式]エントリーした日から7日以上経過 

この2つは、ORで設定されています。
よって、この2つの条件式のどちらかを満たした場合、手仕舞いします。
「含み益が5.00%以上」は、「利益確定」が目的です。
また、「エントリーした日から7日以上経過」は、「期限切れ」が目的です。

これは、銘柄の保有日数が長期にならないように設定されています。
売りルールが「含み益が5.00%以上」だけでは、この条件を満たさない場合、保有を継続してしまいます。
特に、株価が下落したまま戻らない銘柄は、「含み益が5.00%以上」の条件を満たさずに、損失の幅が拡大し続ける傾向があります。

これを回避するために、このような条件式を取り入れました。

【買いルール詳細】

【売りルール詳細】
システムトレードを使った検証結果は以下の通りです。

資産運用の推移

  出所:システムトレードの達人 達人モード「運用資産の推移」画面

■バックテスト結果■
システムトレード
また、勝率69.04%、平均損益2.88%、PF2.182となっており、どの期間でも利益を着実に上げることができています。資産曲線が右肩上がりでそれなりに有効なシステムトレードのルールだと見て取れます。

以上でシステムトレードの売買ルールの構築は終了です。  

まとめ

このようにチャートから特定のパターンを探し出し、条件を設定することで、自分で納得できるシステムトレードの売買ルールを見つけ出すことができます。

システムトレード

システムトレードは有効な売買ルールを見つけるまでは大変ですが一度売買ルールが完成すればあとは機械的にトレードするだけですので忙しい会社員にもおすすめな手法です。

是非この記事をお読みのあなたもシステムトレードを試してみてはいかがでしょうか。

 

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