コロナショックで相場が大きく動いている最中ですので、今の株価動向が気になる方も多いかと思います。
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今回は、「ストップ高が連続した銘柄は買いか?」
ということを詳しく分析してみました。
私たち投資家にとって、株価のストップ高はぜひ起こって欲しい事象の一つでしょう。
保有している銘柄が、突如ストップ高になれば、大きな利益が見込めます。
ストップ高した銘柄の中には、翌日以降も連続してストップ高が続き、株価が一気に倍以上まで上昇する可能性もあります。
日々の株式市場を見ていると、毎日なんらかの銘柄がストップ高していることから、「自分も連続してストップ高している銘柄をつかみたいな」といった願望が生まれますよね。
しかし、株式市場はそこまで甘くありません。
連続してストップ高する銘柄を、ストップ高が発生する前に見つけるのは至難の業です。
もし、仮に見つける方法を知っていれば、あなたは株で大成功するでしょう。
では、ストップ高する銘柄をストップ高する前に見つけることは不可能に近いですが、
ストップ高している銘柄の後追いはどうでしょうか?
すでに、ストップ高している銘柄を探し、その銘柄を買い付けして、翌日以降のストップ高を狙う戦略です。
この戦略はストップ高投資法と呼ばれています。
もし、ストップ高投資法が利益を期待できる戦略であれば、活用しない手はないでしょう。
果たして、ストップ高が連続した銘柄の後追いは、有効な投資戦略なのでしょうか。
さっそく分析してみましょう!
1.過去のストップ高連続記録銘柄は?
「ストップ高が連続した銘柄は買いか?」を分析する前に、過去のストップ高連続記録銘柄をはじめに確認しましょう。
過去の株式市場で、連続ストップ高が続いた日数が最長日数は何日でしょうか?
以下に、連続ストップ高を記録した銘柄のチャートを記載します。
以下をご覧下さい。
【銘柄名:フィスコ(3807)】 2008年9月~2009年8月チャート

上記は、金融情報提供サービスを手掛ける「フィスコ(3807)」のチャートです。
チャート期間は、2008年9月から2009年8月の約1年間のチャートです。
上記のチャートを見れば一目瞭然ですが、ストップ高が連続していることが確認できます。
なんとストップ高が続いた日数は、【18営業日】です。
18営業日もストップ高が続いたことで、株価はストップ高当日の初値24円から高値184円まで上昇しました。18日連続でストップ高が連続したことで、株価は約7.6倍も上昇しました。
「もし、ストップ高した最初のあたりに株を購入できていれば、、、」
なんて、夢が膨らみますよね。
参考として、過去に10日以上連続でストップ高した銘柄の一覧をご紹介します。

※銘柄コード順で並べています。
上記が、過去に10日以上ストップ高が連続した銘柄です。
これらの銘柄をトレードできれば、最低でも株価は3倍以上に上昇しています。
このような連続してストップ高する銘柄を事前に掴むことができたら、最高でしょう。
ただし、冒頭でもお伝えしたとおり、ストップ高が連続する銘柄を、ストップ高する前に掴むことは、至難の技でしょう。
そこで、ストップ高が連続しはじめたばかりの銘柄を買い付けし、その後保有を継続することで、利益が得られるかもしれません。
果たして、このストップ高銘柄の後追いは、有効な投資戦略なのでしょうか。
2.ストップ高が連続した銘柄は買いか?
今回は過去の株価のデータ20年分を使って、「ストップ高が連続した銘柄は買いか?」という疑問を分析したいと思います。
今回は、終値が〇日間連続ストップ高したら買い付けを行い、5日(約1週間)保有したら、手仕舞いした場合について分析します。
「〇日」の部分については、
「2日」「3日」「4日」の3パターンに分けて、分析を行います。
この3つの分析を行うことで、「ストップ高が連続した銘柄は買いか?」を調べます。
では、はじめに
「終値が2日連続ストップ高した銘柄は買いか?」について調べていきましょう。
分析内容の詳細は以下の通りです。
ⅰ.ルール詳細(終値が2日連続ストップ高した銘柄は買いか?)~
===========================================
検証対象:全銘柄
検証期間:2000/01/01~2020/12/31
1銘柄当たりの投資金額:20万円
【買い条件】・終値が2日連続ストップ高した銘柄を、翌日に成行買い
【売り条件】・買い付けしてから5日経過後に、翌日に成行売り
===========================================
上記が、今回の分析内容です。
終値が2日連続でストップ高した銘柄を買い付けし、買い付け後5日が経過したら手仕舞いします。
なお、終日ストップ高の銘柄だけではなく、あくまでも大引け時点にストップ高していれば、連続ストップ高とみなしています。
仮に、勝率が高く、1トレードあたりの平均損益がプラスならば、2日間連続ストップ高した銘柄は買いのチャンスと言えるでしょう。
一方で、勝率が低く、平均損益がマイナスならば、2日間連続ストップ高した銘柄は損失を被る危険性が高いと言えるでしょう。
では、上記の条件で過去の株価データでトレードした場合に、どのような分析結果になるでしょうか。
分析結果は以下をご覧下さい。
ⅱ.分析結果(終値が2日間連続ストップ高した銘柄は買いか?の有効性の検証)

勝率: 34.18 %
勝ち数: 2,658 回
負け数: 5,119 回
引き分け数: 118 回
平均損益(円): -5,630 円 平均損益(率): -2.81 %
平均利益(円): 44,376 円 平均利益(率): 22.19 %
平均損失(円): -31,724 円 平均損失(率): -15.86 %
合計損益(円): -44,446,854 円 合計損益(率): -22,224.02 %
合計利益(円): 117,950,438 円 合計利益(率): 58,975.85 %
合計損失(円): -162,397,292 円 合計損失(率): -81,199.87 %
PF: 0.726
平均保持日数: 6.73 日
上記が、分析結果です。
検証結果を見てみると、
勝率は34.18%、平均損益は-2.81%となっています。
勝率は4割を大きく割り込み、平均損益も大きなマイナスです。
また、損益の推移のグラフを見ても、一貫して損失が膨らんでいることが分かります。
年度によって、この戦略が機能する相場もないようです。
上記の結果を見る限り、終値が2日連続でストップ高した銘柄を買い付けするのは、損失を被る可能性が非常に高いと言えるでしょう。
上記が「終値が2日間連続ストップ高した銘柄は買いか?」の分析結果です。
次に「終値が3日間連続ストップ高した銘柄は買いか?」を分析しましょう。
連続ストップ高の日数が3日に増えることで、成績がどのように変化するでしょうか。
分析内容の詳細は以下の通りです。
ⅲ.ルール詳細(終値が3日間連続ストップ高した銘柄は買いか?の有効性の検証)~
勝率: 31.18 %
勝ち数: 733 回
負け数: 1,618 回
引き分け数: 33 回
平均損益(円): -9,681 円 平均損益(率): -4.84 %
平均利益(円): 53,947 円 平均利益(率): 26.97 %
平均損失(円): -38,703 円 平均損失(率): -19.35 %
合計損益(円): -23,078,374 円 合計損益(率): -11,539.40 %
合計利益(円): 39,543,242 円 合計利益(率): 19,771.79 %
合計損失(円): -62,621,616 円 合計損失(率): -31,311.20 %
PF: 0.631
平均保持日数: 6.73 日
検証結果を見てみると、
勝率は31.18%、平均損益は-4.84%となっています。
2日連続ストップ高の分析結果
「勝率:34.18%、平均損益:-2.81%」と比較して、
成績がさらに悪化していることが確認できます。
上記の結果を見る限り、終値が3日連続でストップ高した銘柄を買い付けするのは、損失を被る可能性が非常に高いと言えるでしょう。
また、2日連続ストップ高した銘柄を買い付けするよりも、損を被るリスクが高いと言えるでしょう。
上記が「終値が3日間連続ストップ高した銘柄は買いか?」の分析結果です。
では、次に「終値が4日間連続ストップ高した銘柄は買いか?」を分析しましょう。
連続ストップ高の日数が4日に増えることで、成績がどのように変化するでしょうか。
分析内容の詳細は以下の通りです。
ⅳ.分析結果(終値が4日間連続ストップ高した銘柄は買いか?の有効性の検証)
勝率: 29.15 %
勝ち数: 202 回
負け数: 491 回
引き分け数: 4 回
平均損益(円): -12,377 円 平均損益(率): -6.19 %
平均利益(円): 67,511 円 平均利益(率): 33.76 %
平均損失(円): -45,344 円 平均損失(率): -22.67 %
合計損益(円): -8,626,434 円 合計損益(率): -4,313.29 %
合計利益(円): 13,637,238 円 合計利益(率): 6,818.67 %
合計損失(円): -22,263,672 円 合計損失(率): -11,131.96 %
PF: 0.613
平均保持日数: 6.73 日
上記が、分析結果です。
検証結果を見てみると、
勝率は29.15%、平均損益は-6.19%となっています。
2日連続ストップ高の分析結果「勝率:34.18%、平均損益:-2.81%」
3日連続ストップ高の分析結果「勝率:31.18%、平均損益-4.84%」と比較して、
さらに成績が悪化しています。
この傾向を見る限り、ストップ高が連続する日数が長くなるほど、その後追いで買い付けしても、損をする可能性が高くなる傾向があるようです。
3.まとめ ストップ高が連続した銘柄は無視すべき
20年の株価のデータを使って分析した結果、ストップ高が連続した銘柄は買いのチャンスではないことが分かりました。
むしろ、損を被る可能性が高く、安易に手を出すべきではないという分析結果が出ました。
また、ストップ高している日数が長い銘柄ほど、その後追いで銘柄を買い付けしても、勝率は低く、損失率も高いことが分かりました。
以上の結果から、ストップ高が連続した銘柄は無視すべきと判断できるでしょう。
一見すると、ストップ高している銘柄は、その後も大きく株価が上昇する期待が持てる魅力的な銘柄に見えますが、実際にトレードすると損を被る可能性が非常に高い、危険な投資です。
そもそも、株価がストップ高をつけるタイミングは、非常にイレギュラーな事態と言えるでしょう。
ストップ高が発生することで、ストップ高する前に株を保有していた投資家は大きな利益を獲得します。
大きな利益を獲得した投資家は、その利益を確定したいと考えます。
よって、ストップ高が続いている銘柄ほど、その分、利益確定売りの圧力も大きくなり、結果として、ストップ高の連続が終わると一気に株価が下がる傾向が強いのでしょう。
また、ストップ高が連続している銘柄の中には、実態が伴わずに株価が上昇している仕手株も多く、下手に手を出すべきではないと言えます。
ストップ高銘柄は華がある銘柄ですが、その華には大きな毒のトゲがついています。
手を出したくなる気持ちを抑えて、他の銘柄に目を回すほうが利益になると言えるでしょう。
ぜひ、今回の分析結果をもとに、あなたのトレードに役立ててみてはいかがでしょうか。
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