執筆者

西村剛
西村剛

フェアトレード株式会社 代表取締役。機関投資家出身で統計データを重視したシステムトレードに注力。2011年株-1グランドチャンピオン大会で+200.4%、2012年+160.1%、2013年157.0%を叩き出し三連覇達成。証券アナリスト検定会員。システムトレードを使った定量分析と、これまでファンドマネジャーとして培ったファンダメンタルズ分析を融合した新しい視点で株式市場を分析し、初心者でもわかりやすい言葉を使った解説に定評がある。


月別アノマリーガイドブック
 

決算発表は1度だけじゃない

株式投資では自身が保有している銘柄に起こる様々なイベントに注目する必要があり、特に決算発表は最も株価に影響を及ぼすものの1つといえるでしょう。
企業の経営状態や運営動向等をキャッチして将来性を計るだけでなく、単純に乱高下のトリガーになることもありますので、株式投資においてはまず押さえておくべき基本知識です。

一方、初心者の中には「決算発表は年に1回だけ」だと思っている方もいますが、これは大きな損失に繋がりかねない間違いであり、銘柄を分析する上では知識が不足している状態でもあります。
そこで今回の記事では、株の世界で頻繁にでてくる1Q・2Q…といった用語を通して上場企業の四半期決算について詳しく解説していきますので、これまで3ヶ月毎の急な値動きに悩まされていた方はしっかり押さえていきましょう。

四半期決算とQの意味とは

四半期決算とは3ヶ月毎に区切って、1年に4回リリースされる企業の決算報告のことであり、一般的には6月、9月、12月、翌年3月のそれぞれ末日に発表されます。
これらは投資家にとって最も注目するべきイベントといっても過言ではなく、内容次第で大きく株価が変動することもあるでしょう。
ちなみにこの四半期決算は、3ヶ月毎の情報をリリースしているわけではなく、半年間の決算や1年間の総まとめの決算等、時期によって範囲が変わってくる点にも注意が必要です。

また、ここで気になるのが情報サイト等で頻繁にでてくる1Q、2Qといった用語ですが、これはQuarter(四半期、4分の一)の頭文字を取ったものであり、それぞれ以下を表しています。

・1Q…4月から6月の「第1四半期決算」
・2Q…4月から9月の決算発表であり「中間決算」と呼ばれる
・3Q…10月から12月の「第3四半期決算」
・4Q…4月から翌年3月までの1年間をまとめた決算発表であり「本決算」と呼ばれる

この中でも特に重視されているのは4Qの本決算となりますので、毎年3月末日は特に市場が活発化しています。

上場企業は四半期決算が義務付けられている

通常、株式市場に上場する企業は四半期毎の決算発表が義務づけられており、以下の内容を公示する必要があります。

・業績(売上、営業利益、経常利益等)
・財政状態(総資産、純資産、株主資本等)
・キャッシュフロー
・配当金状況
・業績予想

それぞれが銘柄の分析に重要な要素となりますので、ここからは1つずつ詳しくチェックしていきましょう。

業績

決算報告でまずチェックしたいのは、その企業が黒字を計上しているか、利益率はどの程度か。というポイントです。

まず基本的な流れとしては、売上高をもとに人件費を始めとする経費を差し引いた営業利益と、そこから更に税金等を引いた純利益を確認しておきましょう。
この業績が投資家のメンタルに直結して、株価の変動を引き起こす原因になります。

財政状態

次に見ていくのは財政状態であり、これは企業の健全性や長期的なステータスを計るのに役立ちます。

・昨年と比べて負債総額が増えていないか
・企業の資産額
・総資産に対する自己資本の割合

これらをトータルで判断して、購入するかその後も保有し続けるか等を決定する材料にします。

キャッシュフロー

キャッシュフローは企業の動向を判断するのに有効であり、現金の流動を数値で見ることが可能です。

本業の儲けである「営業キャッシュフロー」は特に注目するべきポイントであり、これがマイナスの時は何かしらの背景によって現金の支出があったことを表します。
一方、結果的にマイナスになっているからといって端的に悲観するのは適切な判断とはいえず、その現金が利用された背景までをしっかり読み解くことが肝心です。

具体的には新事業の設備投資等では現金が流れやすくなりますので、そういった場合は市場においてもプラス要素として判断されることがあります。

業績予想

企業によっては今後の予想値を開示していることもあり、こちらも投資家心理に大きな影響を与えるポイントとなります。

当然業績が良ければプラスの要素として捉えらえますが、特に注目したいのはその後業績予想が修正された場合です。
大幅に上方修正されれば株価高騰のきっかけになりますが、下方修正の場合も同じく暴落を引き起こしますので、情報を取りこぼすことなくチェックしておきましょう。

決算時期は企業が自由に設定できる

ここまでは6月から3ヶ月おきに発表されることが「一般的」と解説しましたが、実は決算の時期は企業が自由に設定することができるため様々であり、業種毎の繁忙期を避ける傾向があります。

したがって、自身の保有、あるいは狙っている銘柄の決算発表日が把握できていないと正しい分析が困難なだけでなく、不測の乱高下に対応しきれないという事態も往々にして起こってしまいます。

そこでおすすめなのが以下の方法であり、簡単な操作で初心者でも手早く企業の決算発表日を調べることが可能となります。

企業のIR情報

上場企業の公式HPには、投資家向けに業績等をリリースしているIR情報というものがあり、もちろん今後の決算発表スケジュールに関しても細かく記載されています。

IR情報

参照:東京応化工業株式会社

ちなみにIR情報は投資家にとっては基礎的な情報ソースでもありますので、銘柄を検討する際はあわせて確認しておくようにしましょう。

情報サイト

現在は株に関連した情報を発信している無料サービスも多く、中には企業の決算発表日が検索できるものもあります。

トレーダーズウェブ

参照:TRADER’S WEB

たとえば上画像のトレーダーズウェブはマーケット情報や業種別ランキング等も利用できる便利な情報サイトであり、上場企業の決算発表日を一覧にして表示することも可能です。

IR情報ほどの詳細な分析はできませんが、自身が気になる銘柄をまとめて調べる時はこちらの方が利便性は高いでしょう。

まとめ

今回は株式投資における企業の四半期決算について詳しく解説してきました。

上場企業の決算発表は原則として年に4回発表することが義務づけられており、それぞれが投資家心理と株価変動に直結する大きな要素となります。
そして特に4Qにあたる本決算は内容次第で乱高下を引き起こすこともありますので、初心者が最初に押さえておくべき知識といっても過言ではないでしょう。

本記事で解説した決算発表の注目するべき内容や発表スケジュールを調べる方法を参考に、さっそく自身が保有している銘柄について調べてみて下さい。

<追伸>
【無料】株システムトレードの教科書の記事は「システムトレードの達人」を使って検証しています。
↓↓↓↓↓

今ならシステムトレードの達人(無料版)がこちらよりダウンロードできます。
ぜひ手に入れてください!