今回は、株の「アノマリー」についてお伝えいたします。
アノマリーは、株式投資をする上でよく耳にするキーワードの一つです。早速ですが、株の「アノマリー」とは何でしょうか?
株のアノマリーとは?
- 株式市場において、なぜそう動くのかはわからないが、なぜかその時が来ると株式市場が前もって決められたように動く傾向。
- 株式市場に存在する規則性。明確に予測できる周期的なパターン。
そして、このアノマリーを活かすことで、株でリターンを出すことができないかと考えました。
目次
株のアノマリーのメリット・デメリット
まずは、株のアノマリー投資法のメリット・デメリットを確認してみましょう。
株のアノマリーのメリット=初心者でも取り組みやすい分かりやすさ
- アノマリーを知っていれば、おおよその買い付けするタイミングと、手仕舞いするタイミングがわかる
- アノマリーを一つでも多く知っていれば、その分だけリターンが向上
- 相場の傾向を掴むことができることから、上手く取り入れることでリターンを増やしつつ、損失を減らすことができる。
株のアノマリーのデメリット=定義があまり明確でない
- 世の中に知られているアノマリーが本当に正しいか分からない
- 明確にいつ買い付けし、手仕舞いすれば良いのかが曖昧
- どうやって、自分の投資に活かせば良いのかが曖昧
このように、取り組みやすい反面、定義が明確でない場合もあるようです。
株のアノマリー投資法とシステムトレードの違い
それでは、アノマリー投資法とシステムトレードの違いを確認してみましょう。
| アノマリー投資 | システムトレード | ||
株のアノマリーの選び方 | 曖昧 | 世の中に知られているアノマリーをなんとなく活用。 | 明確 | 過去の株価データに基づき、統計的な有効性を検証 |
買いのタイミング | 曖昧 | チャートを見て、なんとなく今のタイミングがよさそうだと判断 | 明確 | 検証によって一番リターンを得る確率の高いタイミングを判断 |
売りのタイミング | 曖昧 | チャートや、そのときの株価の状況を見て、なんとなく判断 | 明確 | 検証によって一番リターンを得る確率の高いタイミングを判断 |
上記の表を見る限り、株のアノマリー投資で「なんとなく」となっている部分をシステムトレードによって補うことが出来そうです。
アノマリー投資とシステムトレードの相性は抜群に良いことが分かりました。
株のアノマリーの種類
次に、株のアノマリーの種類を見てみましょう。
主な株のアノマリーは以下のものがあります。
・低位株アノマリー
・選挙アノマリー
・月別アノマリー
・SQアノマリー
・新興株年末年始アノマリー
・小型株アノマリー
・節分天井彼岸底
・新年度アノマリー
・・・などなど、様々な株のアノマリーがあります。
新興株年末年始アノマリー
それでは、具体的なアノマリーについて、本当に有効に機能するのかどうか実際に検証してみましょう。
ここでは、「新興株年末年始アノマリー」を取り上げたいと思います。
「新興株年末年始アノマリー」は、年末年始は財布の紐が緩みやすく、個人投資家の売買が活発な新興株の年末年始の株価は上がりやすいのではないか?という考えのもとに、言われています。
このルールを具体化し、「年末に新興株を買い付けし、年始になったら手仕舞い」を行った場合に、過去の年末年始ではどのような成績となっていたかを「システムトレードの達人」にてバックテストを行い確認します。以下のようなルールを設定しバックテストを行いました。
■新興株年末年始アノマリーのバックテスト条件
【仕掛けのアイディア】
・年末に →12月22日、もしくは23日、24日、25日に買い付け
・新興株を買い付け→トレード対象:ジャスダック・マザーズ
【手仕舞いのアイディア】
・年始になったら手仕舞い→エントリーした日から14日以上が経過
結果がこちらです。
勝率: 63.21 %
勝ち数: 122 回
負け数: 71 回
引き分け数: 0 回
約定率: 83.19 %
平均損益(円): 15,737 円 平均損益(率): 7.89 %
平均利益(円): 32,417 円 平均利益(率): 15.71 %
平均損失(円): -12,927 円 平均損失(率): -5.54 %
合計損益(円): 3,037,148 円 合計損益(率): 1,522.69 %
合計利益(円): 3,954,934 円 合計利益(率): 1,916.18 %
合計損失(円): -917,786 円 合計損失(率): -393.49 %
最大連勝回数: 11 回
最大連敗回数: 6 回
最大ドローダウン(簿価ベース): 94,200 円(2008/01/10)
最大ドローダウン(時価ベース): 188,750 円(2010/01/06)
PF: 4.309
平均保持日数(イグジット済み銘柄のみ): 15.79 日
いかがでしょうか。勝率63%、平均損益が7.8%と非常に良好なリターンを得ることができました。資産曲線も綺麗な右肩上がりになっており、ほとんどの年末年始で有効に機能していたようです。
この結果から、「新興株年末年始アノマリー」は有効に機能すると判断できるでしょう。ぜひトレードの参考にしていただければと思います。
まとめ(株のアノマリー)
活用するアノマリーを選ぶ際は、ポイントが重要です。
1. 根拠が明確であること
2. 長期間通用する可能性が高いこと
また、株のアノマリーが起こる原因を考えてみましょう。
株のアノマリーが起こる原因は、以下の通りです。
アノマリー = お金 × 気分
結局、株を売買するのは「ヒト」なのです。人は誰しも恐怖や喜びや強欲からは逃れられないのでしょう。こういった「ヒト」の行動に合ったアノマリーほど長期間有効である可能性が高い、と考えました。
最後に、上記で紹介した「月別のアノマリー(傾向)」については、現在無料で配布している、「日本株の傾向と対策(2020年版)」が非常に参考なりますので、ぜひダウンロードしてご覧くださいね。
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