日本株

株式投資の投資手法の一つに「システムトレード」という投資手法があります。

システムトレードは、その名の通り、「システム」に沿ってトレードを行う手法です。

このシステムとは、過去数十年分の株価データを分析し、統計的に利益が期待できると判断された「売買ルール」を指します。

売買ルールの条件に合致した銘柄を日々探し、手仕舞いも機械的に行います。

このシステムトレードという投資手法は、ここ10年くらいで個人投資家に認知された新しい投資手法です。

徐々に認知度が高まっていることで、「システムトレードをはじめたい!」と 思われる方が増えてきています。

その中で、システムトレードを始めるには、「いくら必要なのか?」という質問をよく受けます。

そこで、今回は「システムトレードを始めるにはいくら必要か?」という質問に回答します。

執筆者

西村剛
西村剛

フェアトレード株式会社 代表取締役。機関投資家出身で統計データを重視したシステムトレードに注力。2011年株-1グランドチャンピオン大会で+200.4%、2012年+160.1%、2013年157.0%を叩き出し三連覇達成。証券アナリスト検定会員。システムトレードを使った定量分析と、これまでファンドマネジャーとして培ったファンダメンタルズ分析を融合した新しい視点で株式市場を分析し、初心者でもわかりやすい言葉を使った解説に定評がある。



システムトレード

 

1.システムトレードに必要なテクニック

システムトレードを始めるために必要な金額をお話しする前に、システムトレードを実践するうえで、最も必要なテクニックからお話しします。

システムトレードで利益を安定的にあげるためには、分散投資が絶対に必要です。

「分散投資」とは、運用資金を複数の投資先に分散して投資することです。
運用資金を、複数の銘柄に分散投資することで、仮に投資先の一つが倒産しても、運用資産の減少額を抑えることができます。

分散投資の対極には集中投資があります。
集中投資は、投資先の銘柄が倒産した場合には、運用資金全額を失ってしまいます。

分散投資のメリットを把握するために、具体例を挙げます。

運用資金100万円を持っていたとしましょう。
これを10銘柄に分散投資すると、1銘柄に投資する資金量は「10万円」です。

仮に、買い付けしたある1銘柄が50%の損失を被った場合には、「5万円」の損失が発生します。しかし、運用資金全体でみると、この5万円の損失はたった5%の損失を被ったに過ぎないのです。

一方で、運用資金100万円を1銘柄に集中投資したらいかがでしょうか。

仮に50%の損失を被ってしまうと、損失は50万円です。運用資金全体でも、「50%」の損失となります。

システムトレードは、統計的に有利なトレードを積み重ねて、利益を積み上げていく投資手法であることから、一攫千金の集中投資ではなく、分散投資を行うことが必須と言えます。

 

2.システムトレードを始めるにはいくら必要か?

システムトレードに必要なテクニックを解説したところで、それを踏まえて、本題である「いくら必要か?」について回答します。

私は、「最低30万円、理想は50万円以上」と考えています。

では、なぜ最低30万円、理想は50万円以上なのでしょうか?

それは、やはり「分散投資」がカギとなります。

株式市場には、約3700社の企業が上場しています。
上場している企業によって、買うときに必要な金額が違います。

2021年6月現在、

5万円以下で買い付けできる銘柄数は「約800社」

10万円以下で買い付けできる銘柄数は「約1680社」

となっています。

最近の株式市場の傾向として、銘柄を購入する場合の最低投資金額は徐々に低くなっている傾向があります。10万円以下で買い付けできる銘柄が増えています。

システムトレードでは、最低でも3銘柄分散、出来れば5銘柄分散で投資したいことから、最低30万円、理想は50万円以上の運用資金があれば、システムトレードを実践できると思います。

ただし、これはあくまでも最低限必要な運用資金です。

30万円からでも運用を始めることも出来ますが、運用資金が少ない状態では、なかなか資金を増やすことが難しいでしょう。

具体的には、運用資金が30万円と300万円で利回りが年20%の場合には、1年間の利益はそれぞれ6万円と60万円です。
せっかく20%という高い利回りで運用しても、運用資金が少ないと、その恩恵は小さいです。

よって、運用資金はある程度まとまった額で運用したほうが、運用資金を増やしやすいと言えるでしょう。

そういった意味で、100万円」程度の運用資産があれば、資産を増やしやすいと言えるでしょう。

また、分散投資という概念からも、100万円の運用資産があれば、沢山の銘柄に分散投資できます。

分散投資すればするだけリスクを減らすことができることから、運用資産は多いに越したことはないでしょう。

 

3.まとめ

投資の世界で退場しないためには、いかに分散投資をするかが重要ということです。

1つの銘柄に集中投資するのは非常にリスクが高く、なるべく多くの銘柄に分散投資することで、株式市場から退場させられるリスクを減らすことができます。

システムトレードは、統計的に有利なトレードを積み重ねて、利益を積み上げる投資手法であることから、他の投資手法と比較して、分散投資が必須の投資手法です。

あなたが、これからシステムトレードを始めようと考えている場合には、運用資金を「30万円」用意して始めると良いでしょう。

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