コロナショックで相場が大きく動いている最中ですので、今の株価動向が気になる方も多いかと思います。
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今回は、「金曜日大引け買い、月曜日寄り付き売りは有効か?」ということを詳しく分析してみました。
株式市場は、月曜日から金曜日まで開いています。そして、土曜日と日曜日はお休みです。
株式市場は2日間開いていないので、投資家の中には金曜日に持っているポジションを解消する人もいるでしょう。
たしかに、2日間の間に、何らかのイベントが発生し、株式市場が大きく変動する可能性があります。
市場が開いてない間は、保有銘柄を手仕舞いできないので、お休み中の銘柄の保有は避けたいと思う人も多いでしょう。
しかし、株式市場で語られているアノマリーに、「金曜日の大引けに買い、月曜日の寄り付き売りは利益になる」と言われています。
確かに、先ほど話したように、週末にポジションを持つことを嫌った投資家が、金曜日に株を売り、月曜日に株を買い戻す動きがとられやすいです。
仮に、多くの投資家が、このような動きをするのならば、それを逆手にとって「金曜日の大引けに買い、月曜日の寄り付きに手仕舞い」すれば、利益を上げることが出来る可能性が高いでしょう。
では、この傾向を利用した戦略は、本当に有効な戦略なのでしょうか?
今回は過去の株価のデータ21年分を使って、
「金曜日大引け買い、月曜日寄り付き売りは有効か?」について、詳しく分析してみましょう。
1.金曜日買い、月曜売りは有効か?
ここでは、「金曜日大引け買い、月曜日寄り付き売りは有効か?」について、過去21年過分の株価データを活用して、分析してみましょう。
「金曜日大引け買い、月曜日寄り付き売り」が有効かどうかを分析するために、今回は、以下の内容で分析してみました。
ⅰ.ルール詳細(金曜日大引け買い、月曜日寄り付き売り~日経225銘柄~)
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検証対象:日経平均採用銘柄(225銘柄)
検証期間:2000/01/01~2020/12/31
1銘柄当たりの投資金額:20万円
【買い条件】・金曜日の大引けに成行注文で買い付け
※金曜日が休場の場合には仕掛けない
【売り条件】・月曜日の寄り付きに成行注文手仕舞い
※月曜日が休場の場合には火曜日以降に手仕舞い
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「日経平均株価」採用銘柄を対象に、「買い条件」と「売り条件」でトレードした場合に、どのような成績になるのかを検証しました。
そこで、「買い条件」は、
金曜日の大引けに無条件で買い付けするように設定しました。
そして、「売り条件」は、
月曜日の寄り付きに無条件で手仕舞いするように設定しました。
このように設定することで、「金曜日大引け買い、月曜日寄り付き売り」の傾向を掴むことが出来るでしょう。
仮に、勝率が50%以上で、損益がプラスならば、
「金曜日大引け買い、月曜日寄り付き売り」は有効な戦略と判断できます。
反対に、損益がマイナスであるならば、
「金曜日大引け売り、月曜日寄り付き買い戻し」が有効な戦略と言えるでしょう。
成績を確認することで、金曜日の大引けが買いのチャンスなのか、売りのチャンスなのか答えを出すことが出来ます。
では、上記の条件で過去の株価データでトレードした場合に、どのような分析結果になるでしょうか。
分析結果は以下をご覧下さい。
ⅱ.検証結果(金曜日大引け買い、月曜寄り付き売り~日経225銘柄~)

勝率: 55.50 %
勝ち数: 111,810 回
負け数: 89,661 回
引き分け数: 19,617 回
平均損益(円): 235 円 平均損益(率): 0.12 %
平均利益(円): 2,520 円 平均利益(率): 1.26 %
平均損失(円): -2,562 円 平均損失(率): -1.28 %
合計損益(円): 52,059,499 円 合計損益(率): 26,035.11 %
合計利益(円): 281,782,381 円 合計利益(率): 140,918.74 %
合計損失(円): -229,722,882 円 合計損失(率): -114,883.62 %
PF: 1.227
平均保持日数: 3.18 日
上記が、分析結果です。
分析結果を見てみると、勝率は55.50 %、平均損益は 0.12%です。勝率は5割を超え、平均損益もプラスです。
以上の結果から、「金曜日大引け買い、月曜日寄り付き売り」は統計的に有効な戦略であると判断できるでしょう。
やはり、当初の想定どおり、金曜日に保有している株式を手仕舞いし、月曜日にその銘柄を買い戻ししている投資家が多いということでしょう。
その傾向を逆手にとって、「金曜日大引け買い、月曜日寄り付き売り」することで、利益が期待できるでしょう。
なお、先ほどの検証では、トレードの対象は、日経平均に採用されている大型株でした。
もしかすると、中小型株の金曜日の株価の傾向は異なるかもしれません。
そこで、次に、「東証マザーズ」の銘柄を対象に、「金曜日大引け買い、月曜日寄り付き売り」の傾向を確認してみましょう。
ⅲ.ルール詳細(金曜日大引け買い、月曜日寄り付き売り~東証マザーズ銘柄~)
===========================================
検証対象:東証マザーズ銘柄
検証期間:2000/01/01~2020/12/31
1銘柄当たりの投資金額:20万円
【買い条件】・金曜日の大引けに成行注文で買い付け
※金曜日が休場の場合には仕掛けない
【売り条件】・月曜日の寄り付きに成行注文手仕舞い
※月曜日が休場の場合には火曜日以降に手仕舞い
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「東証マザーズ」上場銘柄を対象に、「買い条件」と「売り条件」でトレードした場合に、どのような成績になるのかを分析しました。
分析結果は、以下の通りです。

勝率: 55.36%
勝ち数: 78,446 回
負け数: 63,250 回
引き分け数: 27,315 回
平均損益(円): 209 円 平均損益(率): 0.10 %
平均利益(円): 4,171 円 平均利益(率): 2.09 %
平均損失(円): -4,615 円 平均損失(率): -2.31 %
合計損益(円): 35,257,020 円 合計損益(率): 17,632.19 %
合計利益(円): 327,159,061 円 合計利益(率): 163,598.58 %
合計損失(円): -291,902,041 円 合計損失(率): -145,966.39 %
PF: 1.121
平均保持日数: 3.31 日
以上が、分析結果です。
分析結果を見てみると、勝率は55.36%、平均損益は0.10%です。
「日経平均採用銘柄(225銘柄)」の分析と同様に、勝率は5割を超え、平均損益もプラスです。
以上の結果から、「金曜日大引け買い、月曜日寄り付き売り」は、東証マザーズ銘柄のような中小型株でも同様に有効と判断できるでしょう。
よって、株式市場には、「金曜日から月曜日にかけて株価が上がりやすい」という傾向があると言えるでしょう。
2.まとめ 金曜日大引け買い、月曜日寄り付き売りは有効か?
21年の株価のデータを使って分析した結果、「金曜日大引け買い、月曜日寄り付き売り」は統計的に有効な戦略であると判断できるでしょう。
今回は、「日経平均採用銘柄(225銘柄)」と「東証マザーズ銘柄」で分析を行いました。
この2つを比較すると、2000年から2021年までの検証では、「日経平均採用銘柄(225銘柄)」のほうが、平均損益が大きいことから、有効に機能していると判断できます。
ただし、より詳しく分析すると、「アベノミクス相場」が始まった2013年以降では、その傾向が少し変化しているようです。
以下は、先ほどの分析期間を「2013年1月1日~2020年12月31日」とした場合の分析結果です。
【日経平均採用銘柄(225銘柄)】2013年以降の推移

【東証マザーズ】2013年以降の推移

トレード回数 | 勝率 | 平均損益 | |
日経平均採用銘柄 (225銘柄) | 89,674回 | 54.77% | 0.09% |
東証マザーズ銘柄 | 94,558回 | 57.80% | 0.25% |
2013年以降のアベノミクス相場では、グラフの推移を見ても、その傾向が一目瞭然です。東証マザーズのほうが、成績が良いことが分かりました。
よって、直近の傾向を見る限り、「金曜日大引け買い、月曜日寄り付き売り」を行うならば、「東証マザーズ銘柄」を対象に行うほうが利益になりやすいと言えるでしょう。
週末にポジションを持ったまま過ごすということは、不測の事態が起こると損失を被るリスクはあるものの、そのリスクを負って、「金曜日大引け買い、月曜日寄り付き売り」ができれば、利益になりやすいということが分かりました。
人の心理を逆手に取った「金曜日大引け買い、月曜日寄り付き売り」戦略は、今後も有効に機能し続ける期待が持てる戦略です。
ぜひ、あなたが投資を行う際の参考にして頂ければと思います。
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