執筆者

横山利香
横山利香

国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) テクニカル分析を用いたスイングトレードと、ファンダメンタルズ分析を用いて有望成長株を発掘。株式投資のみならず、不動産投資といった資産運用のプロフェッショナル。


日経平均

無料】横山利香が目標株価/チャート分析/有望銘柄をメルマガで配信中!
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
ご登録はコチラをクリック

ボリンジャーバンドの使い方とは

株価がほとんど動かなくてイライラする日もあれば、大きく動いてはらはらする日もあります。株価が大きく上昇して爆益になるならまだしも、急落して大損になってしまった場合には目もあてられません。

株価があまり動かない日と大きく動く日をある程度予測できれば、ムダに損失を被る可能性や、爆益のチャンスを取り逃がすことを減らせるかもしれません。

今回ご紹介するボリンジャーバンドの使い方・見方をマスターすれば、株価の変動幅をある程度分析することができるようになります。どのタイミングで、どんな売買を行えばいいのかを考えられるようになるため、パフォーマンスの精度が各段に向上するでしょう。ボリンジャーバンドの基本と使い方をしっかりとおさえておきましょう。

まずはボリンジャーバンドの使い方をマスターする前に、基礎知識を解説していきます。

ボリンジャーバンドとは、過去の株価の変動幅を元に、現在の株価がどの程度の水準にあるのかを表したテクニカル指標です。

移動平均線とそれ以外の線(標準偏差を使って算出された線)で構成されています。
ちなみに、標準偏差とは、平均からデータがどれくらいばらついているか(離れているか)を数値で表す統計で使われる用語で、ばらつきの集まる確率をσ(シグマ)で表します。難しく感じますが、そういうものだと覚えてください。

日足のボリンジャーバンドの場合、真ん中に引かれている線が25日移動平均線になり、「ミッドバンド」と言います。

ミッドバンドを中心に、上部と下部のそれぞれに3本の線が引かれ、ミッドバンドを中心に上がプラス圏、下がマイナス圏になります。ミッドバンドから一つ外側の線が「プラス(マイナス)1σ(シグマ)」、二つ外側の線が「プラス(マイナス)2σ」、三つめの一番外側の線が「プラス(マイナス)3σ」と呼ばれています。

一般的には合計7本で構成されていますが、5本で構成されているものや3本だけで構成されているものもあります。線が少ないという点では3本が見やすいですが、使いやすさでは5本か7本でしょう。

ボリンジャーバンド,使い方

参照:マイナビニュース株比較

ボリンジャーバンドの代表的な売買サイン

株価は基本的に、ミッドバンドを中心とした変動幅(バンド)の中で収まる確率が高いとされていて、どんなに動いてもプラス・マイナス2σの中に収まる確率が95%程度、プラス・マイナス3σの中に収まる確率が99%程度と言われています。

株価がミッドバンドからプラス圏にある場合は買われすぎ(割高な価格)と考えることができ、プラス2σ、3σに近づくほど買われすぎとされています。反対に、マイナス圏にある場合は売られすぎと考えることができ、マイナス2σ、3σに近づくほど売られすぎ(割安な価格)とされています。そのため、中心となっているミッドバンドを基準に、売買サインとして活用することができます。

たとえば、ミッドバンドから上に株価がある場合は買われすぎの状態と考えられますので、一般的には利益確定売りを考える局面となります。反対に、ミッドバンドから下に株価が位置していたら売られすぎの状態と考えられますから、一般的には買いを考える局面となります。

株価は上昇すれば下落し、下落すれば上昇するので、ミッドバンドを中心にどのバンドあたりに位置しているかで、売買タイミングを分析することができます。

ただし、過去の株価の動きからバンドが算出されていますので、プラス・マイナス3σからはみ出る状況になる場合も稀にあります。

99%の株価がプラス・マイナス3σの中におさまるにも関わらずそこから外れたということは、それだけ極端に株価が動いている非常事態だと考えられます。プラス圏にある場合は熱狂的、マイナス圏にある場合は悲壮感が漂う状況と考えられますから注意が必要でしょう。

ボリンジャーバンドの使い方・有効な活用方法

ボリンジャーバンドのバンドを見るとわかる通り、バンドは向きを変えながら推移し、さらにはバンド幅も変わっています。バンドの方向性で何を表しているのかと言うと、株価の方向性を表しています。上昇トレンドなら上方向に、下降トレンドなら下方向にという風にです。

そして、バンドの幅は広くなったり、狭くなったりして、ボラティリティを表しています。株価の動きが小さい場合や、株価が一定の範囲内で動いているレンジ相場の場合には、バンドの幅が縮小傾向となります。変動が少ない、いわゆるボラティリティが小さい状態のことを「スクイーズ」と言います。

一方、株価の動きが大きい場合にはバンドの幅は拡大傾向となり、ボラティリティが大きい状態のことを「エクスパンション」と呼びます。

さらに、バンドが拡大した方向に合わせて株価が動くことを「バンドウォーク」と読んでいます。株価がバンドに合わせてバンドウォークしている場合にはトレンドが発生している状況だと考えられますので、バンドの向きは必ず確認しましょう。

ボリンジャーバンドの弱点

株価の方向性やボラティリティがある程度わかるのがボリンジャーバンドのメリットですが、弱点もあります。

上のバンドなら上昇、下のバンドなら下落と判断できますが、株価が上下どちらのバンドに沿ってバンドウォークするのかは、動いてみるまでわからないという点です。ですから、上昇しそうとか下落しそうといった期待で決め打ちして取引することは避けて、バンドウォークすることを確認してから取引した方が安全だとは考えられます。

ただ、バンドウォークを待っていたら、たとえば上昇の場合にはすでにかなり上昇していたということもありますから、利益を取り逃がした感は否めないかもしれません。

ボリンジャーバンドのまとめ

本記事では、ボリンジャーバンドの基本的な動きと使い方、株価の売買サイン、変動幅の考え方について解説してきました。

最初は線の多さに見にくさを感じるかもしれませんが、慣れれば便利に使うことができます。株価の変動幅や方向性を分析でき、売買サインにも活用することができますので、ボリンジャーバンドの使い方をマスターしてぜひ活用してみてください。

これから株を始めたいと思っている方や、証券会社の口座開設はしたけど、株の取引きが仕方がわからない!といった方は、ぜひ横山利香の株講座の記事を参考にしてみてくださいね♪