1.ストップ高翌日も上がる!?
ストップ高翌日も上がるか?について、過去24年間の傾向を分析したいと思います。
銘柄探しをしていると、株価が大きく上昇しストップ高をつけている銘柄を見かけます。(証券会社のスクリーニング機能でストップ高をつけた銘柄を調べることができます。)
そして、ストップ高をしているだけあって買い注文が殺到しています。ストップ高をしている銘柄は、上方修正の発表や業績拡大が大きく期待できる材料が出ている銘柄が多く、魅力的に映っていることから、買いたくなってしまいます。
ストップ高をつけた銘柄は、強烈に資金が流入していることから、ストップ高をつけた翌日に買うことでも十分に上昇のうまみを得られそうです。
ただ本当にストップ高をつけた銘柄を翌日に買って後追いしたら、利益が出るのでしょうか?
そこで今回は、ストップ高をつけた銘柄を翌日に買うと利益になるのかについて検証していきます。
今回は、ストップ高した銘柄のその後の株価の傾向を調べるために、「全銘柄」「東証1部上場銘柄」「マザーズ上場銘柄」を対象に分析していきます。
目次
2.ストップ高翌日は買いか(全銘柄の検証結果)
まずは全銘柄を対象にストップ高を付けた銘柄を翌日に成行注文で買った場合の検証を行いました。
ストップ高した銘柄を翌日に買うと利益になるのか、検証する条件は、以下の通りです。
上記が、今回のストップ高の検証条件です。
単純に、ストップ高をした銘柄を、翌日の寄り付きに成行買いします。
そして、含み益が10%出るか、含み損が10%以上となったら、その翌日の寄り付きに手仕舞いします。
仮に、勝率が高く、1トレードあたりの平均損益がプラスならば、ストップ高翌日に買う戦略は統計的に有効な戦略と言えるでしょう。
では、上記条件で検証した場合に、果たしてストップ高した銘柄を翌日に買う戦略は利益になるでしょうか。
ⅰ.ストップ高翌日買い戦略の検証結果(全銘柄)
以上が、ストップ高銘柄を翌日に買う戦略の検証結果です。
検証結果を見てみると、勝率は38.46%、平均損益は-1.50%です。勝率は4割を大きく割り込み、平均損益も大きなマイナスとなっています。
以上の結果を見る限り、ストップ高した銘柄を翌日に買う戦略は有効ではないと判断できるでしょう。
3.ストップ高翌日は買いか(東証一部の検証結果)
次に、東証一部に限定し、ストップ高した銘柄を翌日に買った場合を確認してみましょう。
ⅱ.ストップ高翌日買い戦略の検証結果(東証一部)
以上が、東証一部に限定したストップ高銘柄を翌日に買う戦略の検証結果です。
検証結果を見てみると、勝率は43.61%、平均損益は-0.47%です。
全銘柄を対象としたストップ高銘柄の検証結果「勝率38.46%、平均損益-1.50%」と比較すると、勝率と平均損益ともに高いことが確認できます。
ただし、勝率は5割を切り、平均損益もマイナスとなっていることから、東証1部上場銘柄も東証一部もストップ高の翌日に買う戦略は有効ではないと判断できるでしょう。
4.ストップ高翌日は買いか(マザーズ銘柄の検証結果)
次に、マザース銘柄に限定し、ストップ高した銘柄を翌日に買った場合を確認してみましょう。
以上が、マザーズに限定したストップ高銘柄を翌日に買う戦略の検証結果です。
検証結果を見てみると、勝率は39.58%、平均損益は-0.80%です。
勝率は4割を切り、平均損益も大きなマイナスとなっていることから、マザーズ上場銘柄もストップ高の翌日に買う戦略は有効ではないと判断できるでしょう。
5.まとめ ストップ高翌日は買いか?
今回の検証結果を見る限り、ストップ高した銘柄は、翌日以降の株価は下がりやすい傾向が強いと判断できるでしょう。そして、ストップ高銘柄の翌日買い戦略はリスクが高いトレードと言えるため、おすすめできません。システムトレード的な観点から見ると、ストップ高した銘柄の翌日は買わないというのが鉄則と言えそうです。
日々トレードを行っていると、株価がストップ高した銘柄が翌日以降も大きく株価が上昇している銘柄を見かけることがよくあります。しかし、それはストップ高した銘柄の中でもごく一部の銘柄でしかありません。よって、ストップ高銘柄を翌日に買うのは極力避けたほうが良いでしょう。
特に、株式投資初心者の方は、絶対にやめましょう。
なぜなら、ストップ高銘柄の翌日買い戦略は、売り時がとても難しいからです。仮に、翌日に買って一時的に含み益が出ていたとしても、少しタイミングがずれると一瞬にして株価が急落します。そうなってしまったら、よっぽどでない限りは、株価は戻ってきません。
株式投資初心者の方の多くが、このストップ高銘柄を翌日に飛びつき、損失を被って退場します。ストップ高銘柄は翌日に後追いして買うと儲かりそうな気がしますが、それはまやかしです。今回の分析結果を参考に、ストップ高銘柄の後追いはとてもリスクが高いということを、しっかり把握していただけると嬉しいです。
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