日本株

執筆者

西村剛
西村剛

フェアトレード株式会社 代表取締役。機関投資家出身で統計データを重視したシステムトレードに注力。2011年株-1グランドチャンピオン大会で+200.4%、2012年+160.1%、2013年157.0%を叩き出し三連覇達成。証券アナリスト検定会員。システムトレードを使った定量分析と、これまでファンドマネジャーとして培ったファンダメンタルズ分析を融合した新しい視点で株式市場を分析し、初心者でもわかりやすい言葉を使った解説に定評がある。


システムトレード

夏枯れ相場とは?

 

「夏枯れ相場」とは、例年夏の時期に株式市場の売買が低調になる現象を指します。
取引量が減り、値動きが鈍くなることから、短期トレーダーにとっては物足りない時期となることもあります。

とはいえ、この相場環境には独特の特徴があるため、適切な知識と戦略を持つことで、損失回避や有利なポジション形成が可能です。

 

夏枯れ相場はいつから始まる?

 

一般的に、夏枯れ相場が始まるのは7月中旬から8月下旬にかけてです。
具体的には、お盆休み前後(8月中旬)を中心に、市場の活気が一段落する傾向があります。

夏枯れ相場の始まるタイミング(目安)

時期内容
7月第2週〜第3週機関投資家の一部が夏季休暇モードに
8月上旬〜中旬個人投資家の取引も減少、お盆休みと重なる
8月下旬〜9月初旬決算シーズン・イベント後に徐々に取引活発化

 

なぜ夏枯れ相場は起きるのか?

 

① 機関投資家やファンド勢が夏季休暇に入る
海外投資家を含めたプロ勢の取引量が減少します。
これにより、市場全体の出来高が大きく落ち込みます。

② お盆休みによる国内の動きの鈍化
日本では8月中旬にお盆休みがあり、証券会社や企業もお休みに。
市場に参加するプレイヤーが一時的に減るため、価格変動も限定的になります。

③ 材料不足
企業の決算発表や大型経済指標の発表がひと段落し、目立った売買材料が少なくなるのも一因です。

夏枯れ相場の特徴と注意点

 

特徴内容
値動きが鈍い出来高の低下により、株価が動きにくくなる
ストップ高・安が出やすい薄商いゆえに、少額の注文でも価格が動きやすい
突発ニュースに反応しやすい通常より市場の抵抗力が弱いため、材料に過敏

 

投資家が取るべき対策は?

 

① 無理なトレードを控える
値動きが読みづらくなるため、無理な仕掛けは控えた方が安全です。
特にスキャルピングや短期売買は損切りの判断が難しくなることがあります。

② 資金管理を強化する
ポジションを小さめにして、「嵐が過ぎるのを待つ」ような感覚で構えるのが吉です。

③ 監視銘柄の整理・情報収集の時間に
市場が静かな今こそ、過去チャートの検証や、新たな銘柄リストの作成など、トレード以外の準備に集中するチャンスです。

まとめ:夏枯れ相場は「攻める」よりも「守る」

 

夏枯れ相場は、市場の一時的な静寂期です。
7月中旬から8月下旬にかけては、無理に取引を行うよりも、資金を守りつつ次の動きに備えることが大切です。

「動かない相場」でも焦る必要はありません。
しっかりと準備を進め、秋口以降の活発な相場に向けて地盤を整えておきましょう。

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