こんにちは。
今日は「9月人気優待銘柄の先回り買い」について検証していきたいと思います。
優待銘柄は、権利確定日直前に個人投資家の買いが流入しやすく、権利確定日直前に買い付けを行うと、高値掴みしてしまうリスクがあります。
そのため、優待を目的に株を買い付けする場合には、少なくとも1ヶ月以上前に買い付けすることで、高値掴みを回避することが出来ます。
そこで、今回は「9月人気優待銘柄を7月末に買い、9月権利確定日直前に売却したらどうなるか?」について検証していきたいと思います。
では、さっそく検証条件を確認してみましょう。
目次
1.9月優待銘柄先回り投資法の有効性
ⅰ.ルール詳細(9月優待銘柄先回り投資法の有効性の検証)
===========================================
検証対象:9月優待銘柄(10銘柄)
・ANAホールディングス(9202)
・モスフードサービス(8153)
・ゼンショーホールディングス(7550)
・日清食品ホールディングス(2897)
・亀田製菓(2220)
・王将フードサービス(9936)
・オリエンタルランド(4661)
・ワタミ(7522)
・ハウス食品グループ本社(2810)
・コロワイド(7616)
検証期間:2000/01/01~2020/09/30
1銘柄当たりの投資金額:20万円
【買い条件】 ・7月末に成行買い
【売り条件】 ・買い付け後45日経過(9月権利確定日直前)した翌日に成行売り ===========================================
上記が、今回の検証条件です。
検証対象は、9月優待銘柄の中でも、特に個人投資家に人気が高い10銘柄としました。
仮に、勝率が高く、1トレードあたりの平均損益がプラスならば、その銘柄は、7月末に買い付け、9月権利確定日前に売却する戦略は有効でしょう。
一方で、勝率が低く、平均損益がマイナスであれば、その銘柄は7月末時点ですでに高値掴みしていると言えるでしょう。
また、権利落ち後はさらに損失幅が拡大する恐れもあることから、買い付けは危険と言えます。 では、上記条件で検証した場合に、どのような検証結果になるでしょうか。
ⅱ.検証結果(9月優待銘柄先回り投資法の有効性の検証)
【検証結果】
上記の結果を見ると、7月末に先回り買いを行っても、一律に利益が出るとは限らないことが分かります。
よって、人気の優待銘柄だからといって、むやみに買い付けすることは危険と言えるでしょう。
成績が良い銘柄は、
「モスフードサービス(8153)」
「コロワイド(7616)」
「ANAホールディングス(9202)」
の3銘柄です。
これらの銘柄は、過去の傾向で見ると勝率が高く利益が期待できそうです。
一方で、成績が悪く、合計損益がマイナスの銘柄は、
「亀田製菓(2220)」
「王将フードサービス(9936)」
の上記2銘柄です。
これらの銘柄は、権利確定日の約2ヶ月前に買い付けしても、損失を被るリスクがあることが分かります。
2.まとめ
ちまたでは、優待先回り投資という、優待株を2~3か月前に買い、権利最終日直前に売却する投資法が騒がれています。
しかし、過去のデータで検証してみると、確かに成績が良好な銘柄はいくつかありますが、その一方で負ける可能性が高い銘柄も潜んでいました。
よって、むやみやたらと優待銘柄だからと先回り買いするのは危険といえそうです。
■追伸
今回は、「9月優待銘柄の先回り買い」について検証を行いました。
「モスフードサービス(8153)」
「コロワイド(7616)」
「ANAホールディングス(9202)」
の3銘柄は成績も良く利益が期待できそうですね。
システムトレードの本質からは少しずれてしまいますが、システムトレードにはこういう使い方も出来ます。
あくまでも過去の傾向ですので、そうなるとは限りませんが、少なくともこの検証結果は、投資判断のひとつの重要な内容になると言えるでしょう。
イベント投資を行っている人にとっては、この情報を持っているか持っていないかで、その後の投資成果が異なる可能性が高いでしょう。
ぜひ、あなたも優待先回り投資法を実践したいと考えているならば、一度システムトレードで過去の検証をしてみるのもいいかもしれませんね。
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