目次
セリングクライマックス(セリクラ)とは
セリングクライマックス(セリクラ)とは、Selling=売る Climax=絶頂・最高潮 といった意味で、ネガティブサプライズ等を起点として売り注文が増えて下落、その後株価の暴落が最高潮に達する局面を指しています。
ちなみに逆の場合はバイイングクライマックス(Buying Climax)となり、同じく価格高騰の最終局面です。
初心者のうちは大底を見極めることができず、そろそろ下落が終わると睨んで逆張りの買いを仕込んだ結果、更に下落してあえなく損切りとなってしまうこともありますよね。
実際のところ、そうして飛び乗った逆張りの損切りを養分として更に下落が加速する性質もあるので、苦い経験からトレードを避けるようになってしまう方もいらっしゃるでしょう。
このように大変リスキーに感じるセリングクライマックス(セリクラ)でのトレードですが、下落理由の本質を理解して、適切な買い時を見極めれば大きく利益を伸ばすことができます。
底を見極めてリバウンドを狙う
セリングクライマックス(セリクラ)は暴落の勢いが最高潮に達している状態ですが、トレードに利用するべき本質はそこでは無いといえます。
多くのベテラントレーダーが狙うのは、次に起こる逆方向へのリバウンドであり、セリングクライマックス(セリクラ)はそれを示唆しているプライスアクションであることが重要なポイントです。
以下はセリングクライマックス(セリクラ)後のリバウンドが起こった日経平均のチャート。
強烈な下落を起点に窓開けを伴う安値を連続更新、最後に下髭を伸ばしている基本的な形です。
早い段階で半値以上を戻しており、その後3ヶ月程かけて全戻しとなりました。
以上は典型的なチャートパターンとなりますが、基本的なプライスアクションはこの形を想定して頂いて問題ないでしょう。
過去にはリーマンショックでの暴落や有名企業のネガティブサプライズでも同様のチャートパターンが見受けられました。
このことからも分かる通り、セリングクライマックス(セリクラ)における買い時はリバウンドを狙った逆張りであり、見分け方を覚えれば効率的に利益を伸ばせる手法です。
セリングクライマックスが起こる要因
セリングクライマックスには様々な要因が絡んでおり、以下はその代表例といえるでしょう。
冒頭でも触れた逆張りの損切りもその一つです。
このように、セリングクライマックスの仕組みはシンプルな売り注文だけではなく、不用意な逆張り買い注文の損切りが大きな要因となっています。
この時に損切りとなってしまうトレーダーは市場にとってまさに養分となってしまう上に、信用買いであれば追証が発生してしまう可能性もありますので、最大限注意してトレードに臨んで頂きたいと思います。
信用買いでは、現物取引と違って金利や売買手数料も発生します。信用口座を解説する際は、リスクに見合った資金力のある方にオススメします。
買い時であるリバウンドの見分け方
ここでは最も重要な買い時の見分け方についてご紹介していきたいと思います。
明確な基準の無い安易なエントリーは資金を減らすことに繋がりますので、確実に身につけるようにしましょう。
ローソク足から判断する
セリングクライマックス(セリクラ)のチャートパターンには一定の法則があり、慣れれば比較的簡単に見つけることができます。
先ほど少し触れた陰線の下髭が一つのポイントであり、
この形は高い確率で終息を示唆しており、その後リバウンドする可能性が非常に高いです。
一方ここで大切な注意点があり、下髭が確定して次の足が安値を切り上げたことを確認してからエントリーするようにしなければ、確度が高いとはいえません。
焦ってしまいがちな場面ですが落ち着いて分析しましょう。
また、もう一つの判断基準としてたくり線も有効です。
たくり線とは、大陰線を付けた翌日に離れた下位置に出来る下髭を伴った陰線(陽線でも可)で、傘のような形をしているのが特徴です。
この形は転換サインであることが多く、下落の終了と判断できる材料になります。
そしてローソク足分析の大原則として、上位足であるほど確度が高いということを覚えておきましょう。
これは移動平均線や三尊を見つける際にも共通の考え方です。
出来高を見る
先ほどのローソク足と同時に、出来高を確認すると更に正確な分析が可能です。
基本的に相場の下落に合わせて減少する出来高ですが、例の通りセリングクライマックス(セリクラ)においては出来高が増加する傾向があります。
ちなみにバイイングクライマックスでもこの手法は有効です。
もちろん「出来高だけ」で判断するのは不十分ですので、先ほどのローソク足の形と合わせて参考にしましょう。
一方、売買の勢いを可視化し、実際のチャートに対してダイバージェンス(逆行)すると相場反転のサインとして利用できるRSI(Relative Strength Index)というテクニカルツールもありますが、セリングクライマックス(セリクラ)においてはテクニカルツールが自体が機能しにくいという特徴がありますので、あまりおすすめはできないといえるでしょう。
レジスタンスラインや節目を確認する
株取引では、大口機関投資家から個人といった多くの参加者が意識しているレジスタンスラインや節目が存在しています。
これはセリングクライマックス(セリクラ)においても例外ではありませんので、過去のチャートを検証して確認し、その他の検証方法と組み合わせるようにしましょう。
参考画像は水平線となりますが、トレンドラインやチャネルを引いても有効です。
まとめ
セリングクライマックス(セリクラ)は、適切なタイミングでエントリーすれば大きく利益を伸ばすことのできる絶好の機会です。
一方、セリングクライマックス(セリクラ)は下落している真っ只中であり、決して勢いが止まったわけではない。ということも大切なポイント。
下落幅の半値程度戻してから買っても遅くはありませんので、今回ご紹介した手法をご参考頂き、大底とリバウンドをしっかり確認してからエントリーするようにしましょう。
【無料】株システムトレードの教科書の記事は「システムトレードの達人」を使って検証しています。
↓↓↓↓↓
今ならシステムトレードの達人(無料版)がこちらよりダウンロードできます。
ぜひ手に入れてください!