目次
PER(株価収益率)とは
PERとは「Price Earnings Ratio」の略称で、「株価収益率」と呼ばれる指標です。
PERは、簡単な計算式で算出できかつ、シンプルで使いやすい指標であるため、PBRやROE、配当利回りなどと並んで最も代表的な株価指標の一つとして有名です。
PERは、収益性の観点から、現在の株価について割安感・割高感を見るために使われます。
PERは、「時価総額÷純利益」または「株価÷1株あたり純利益(EPS)」で算出されますが、算出のしやすさ及び「株価の割安感・割高感を見る」という指標の観点からすると、後者の計算式で算出することが一般的です。
参照:あおりんご
例として、株価が1,000円、1株あたり純利益(EPS)が70円の場合、PER=1,000円÷70円=14.28倍となります。
PERは、10~15倍以下であれば割安とされ、20倍以上なら割高と判断されることが一般的となっています。
ただ、PERは業種によって平均が異なるため、一概に言うことはできません。
PERを使う際の注意点としては、ただPERの数値だけを見て割安感・割高感を判断するのではなく、業種別の平均PERや同業種銘柄のPERと比較すること、PER推移を見る必要があることなどが挙げられます。
PER推移を確認しておく重要性
株式投資でPERを使う上では、ただPERの値を見るだけではなく、その推移を調べておくことも重要です。
ある銘柄のPERを調べた所、現在のPERが12倍だったとしても、PERが12倍以上から下がって12倍になったケースも、PERが割安だったものが上がって12倍までになったケースもあるためです。
PERの推移を確認せずに、単に現在のPERだけを見て投資してしまうと、暴落中の銘柄に投資してしまう、急騰中のハイリスク銘柄に投資してしまう、など暴落銘柄を掴んでしまうこともあります。
PERへの過信は、株初心者に多いミスの一つです。
PERを見て割安株だと思っていたものが、実はPER4倍から12倍に急騰していた銘柄に投資してしまい、急騰銘柄を掴んで暴落に巻き込まれてしまったといったケースも少なくありません。
例として、2023年1月17日時点で最もPERが低い銘柄である【6195】ホープのPERは0.70倍となっています。
ただ、ホープの株価を見ると、2021年頃にはPER7~8倍だったものが、そこから10分の1以下になる暴落となって、現在のPER0.70倍までになってしまったことが分かります。
もしもPERだけを見て、「ホープのPERは7倍の割安だから買いだ!」と判断してしまったら、暴落に巻き込まれていたことになります。
PERを使った投資をする上では、現在のPERだけではなく、「PERや株価がどのような推移で現在のPERになったのか?」を確認した上で、割安感・割高感をはかることが重要です。
PER推移を調べる方法
日経平均株価および個別銘柄のPER推移、業種別のPER推移を調べる方法について押さえておきましょう。
日経平均株価のPER推移を調べる方法
日本株の代表的な全体指標である日経平均株価のPERを調べるには、指標情報サイト「nikkei225jp.com」の「日経平均PER 日経平均比較チャート」で調べることが可能です。
こちらの指標サイトは、米国株や為替の状況から翌日の日経平均株価の予測値について日経平均先物(CME)で調べられるため、投資家・トレーダーの間では通称“CME”とも呼ばれている有名サイトとなっています。
「nikkei225jp.com」では、日経平均株価のPER・PBRの推移についてチャートで確認することができます。
また、日経平均株価のPER・PBRについて過去60営業日の具体的な推移を見ることも可能です。
同サイトによると、2023年1月16日時点の日経平均PERは14.99倍となっており、株価の下落に合わせてやや下落傾向にあることが分かります。
全体指標である日経平均のPER推移を押さえておけば、個別銘柄のPER推移と比較するなどして使えるようになるため、日経平均のPER推移はぜひ押さえておくようにしておきましょう。
個別銘柄のPER推移を調べる方法
個別銘柄の現在のPERを調べるだけなら、「Yahoo!ファイナンス」のPERランキングなどを見れば一発で調べることが可能です。
ただ、個別銘柄のPER推移となると、やや調べる方法が難しくなってきます。
各企業が決算で出している「有価証券報告書」に時系列でのPER推移について記載されているため確認するか、自分自身でExcelを使って計算していく方法がありますが、どちらも手間が掛かってしまいます。
そこで、マネックス証券が提供している「日本株銘柄分析ツール マネックス銘柄スカウター」を使えば、過去10期以上の長期業績をグラフ表示することができ、PER推移を調べることができます。
「日本株銘柄分析ツール マネックス銘柄スカウター」は、マネックス証券に口座開設すれば利用料無料で活用することが可能です。
個別銘柄のPER推移について効率的に調べたい場合には、マネックス証券に口座開設して使ってみることをおすすめします。
業種別のPER推移を調べる方法
PERは、業種ごとに「1株あたり純利益(EPS)」の水準が異なるため、全ての企業をPERで一律に比較するには適さない点には注意が必要です。
PERをより効果的に使うためには、投資銘柄が属している業種の平均PERおよびPER推移を調べておくことが重要です。
日本取引所では、各月末現在の規模別・業種別PER・PBR(連結・単体)を発表しています。
参照:jpx
直近の2022年12月で見てみると、東証プライム市場全体のPERは14.4倍となっていますが、銀行業のPERは8.3倍、医薬品のPERは37.0倍など、業種間のPERで大きな差があることが分かります。
こちらのデータは毎月発表されているため、こちらのデータを時系列順に見ていけば、業種別のPER推移を調べることも可能です。
まとめ
この記事では、PER推移を確認するメリットや、PER推移を調べる方法について解説してきました。
PERは、銘柄の割安感・割高感を数値として見られるシンプルさから、最も代表的な株価指標の一つとなっています。
ただ、現在のPERを確認することに加えて、PER推移を見ることでより有効に使うことができるようになります。
PER推移を見る上では、全体指標の日経平均のPER推移、個別銘柄のPER推移、業種別のPER推移を確認しておけば、投資を検討している銘柄のPERの見方が変わってきます。
個別銘柄のPER推移を調べるには、マネックス証券で無料利用できる「日本株銘柄分析ツール マネックス銘柄スカウター」を使うことがおすすめです。
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