執筆者

横山利香
横山利香

国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) テクニカル分析を用いたスイングトレードと、ファンダメンタルズ分析を用いて有望成長株を発掘。株式投資のみならず、不動産投資といった資産運用のプロフェッショナル。


日経平均

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移動平均線の見方とは

株価は日々上昇したり、下落したりしながら動いています。株価の動きがわかれば苦労しませんが、未来のことは誰にもわかりません。そのため、株を取引するようになると「明日は上がるのかな?それとも下がるのかな?」などと、翌日の株価の動きが気になってしまう人が多いのではないでしょうか。

実は、株価は通常の場合は規則正しく動いていることをご存知でしたか?

今回ご紹介する「移動平均線」の見方がわかれば、株価の規則正しい動きをある程度把握できるため、マーケットの動向を分析する際の精度が各段に向上します。株の投資家から人気を誇るテクニカル、移動平均線の見方の基本をしっかりとおさえておきましょう。

まずは移動平均線の基礎知識を解説していきます。

移動平均線とは、日、週、月など一定期間の株の価格の動きを平均化した折れ線グラフのことです。「Moving Average」とも言われていますので、「MA」と表示される場合があります。

移動平均線は、「●日移動平均線=過去●日間の終値の合計÷●日」で求めることができます。

たとえば、25日移動平均線の場合には、「過去25日間の終値の合計÷25日」で求めることができます。これを日々つなぎ合わせた線が移動平均線になります。現在の価格と、過去25日間の株価の比較をすることが可能です。

株価の動きを表す「ローソク足」の近くに折れ線が引かれていますが、この折れ線が移動平均線です。

チャートを見ると、折れ線が複数あることがわかります。移動平均線は、複数表示されるのが一般的です。移動平均線にMA5と書いてあれば、「5日移動平均線」を表しています。数字を確認して、何日の移動平均線なのかを確認しましょう。

上記のチャートの画像では、

5日
移動平均線=赤線
25日移動平均線=緑線
50日移動平均線=紫線
75日移動平均線=橙線

となります。

なお、通常は標準的な数字があらかじめ設定されていますから、とくにこだわりがないという場合は、そのままその日数の移動平均線を使用すればいいでしょう。

移動平均線の具体的な活用方法

株価が上昇すれば、移動平均線は株価に続いて上昇します。
反対に、株価が下落すれば、移動平均線は株価に続いて下落します。

5日移動平均線は、過去5日間の株価の終値を平均した数値です。
25日移動平均線は、5日移動平均線よりも日数が長いですから、5日よりも数値は緩やかな平均値になります。
そのため、25日移動平均線は、5日移動平均線に遅れて動き、かつ緩やかになります。

移動平均線の動きを見てわかる通り、移動平均線は期間に応じた株価の動き、いわゆる方向性を表しています。

短期の移動平均線であれば短期の株価のトレンドを、
長期の移動平均線であれば長期の株価のトレンドを表すことになります。

つまり、移動平均線の見方がわかれば、期間によって株価の様々なトレンドを把握することができるようになるのです。

移動平均線の代表的な売買サイン

チャートを見ると、5日・25日・75日といった期間の異なる移動平均線が表示されています。
そして、期間が異なる移動平均線が交差(クロス)しているところがあることがわかります。

移動平均線がクロスする動きから、売買タイミングを分析できます。

移動平均線による売買タイミングの見方がわかれば、買い時・売り時の材料になるでしょう。

買いシグナルのことをゴールデンクロス売りシグナルのことをデッドクロスと言います。

ゴールデンクロスは、期間の短い移動平均線が期間の長い移動平均線を、下から上に突き抜けることです。
一般的には買い場とされています。

デッドクロスは、期間の短い移動平均線が期間の長い移動平均線を、上から下に突き抜けることです。
一般的には売り場とされています。

移動平均線の弱点

移動平均線の見方がわかれば、簡単に株価の方向性や売買サインを分析することができますが、弱点がないわけではありません。
計算式を見てもわかる通り、移動平均線は株価に遅れて動きますので、どうしても売買サインの出現は遅れがちになってしまいます。

買いたい株があったが「ゴールデンクロス」の出現を待っていたら「ずいぶんと株価が上昇してしまった!」という場合や、

保有株を売ろうと思って「デッドクロス」の出現を待っていたら「株価が値下がりしてしまって売り時を逃してしまった!」などとなる場合もあります。

そのため、移動平均線は遅れて売買サインが出やすい傾向にあるため、他のテクニカル指標と組み合わせることで、売買タイミングの精度を上げていくことが大切になります。

まとめ

本記事では、移動平均線の見方や基本的な動き、株価の方向性を考える方法、売買サインについて解説してきました。

基本中の基本のテクニカル分析ですが、移動平均線の見方を把握し、株価の動向を分析する際に活用すれば、株価の大まかなトレンドを把握することができます。

簡単に株価のトレンドを確認したい場合には、移動平均線の見方をマスターしてぜひ利用してみてください。