今回は、「9月優待銘柄の直前買い」の有効性について、 検証していきたいと思います。

株主優待を行っている企業は、優待権利確定日直前は 個人投資家に注目を浴びやすくなります。
特に、人気の優待銘柄は売買が活発になり、値動きが荒くなります。 この記事を読まれているあなたも、「9月優待銘柄」を 購入しようかと検討されている方もいるかもしれませんね。 優待銘柄は、権利確定日直前に個人投資家の買いが流入しやすく、 権利確定日直前に買い付けを行うと、高値掴みしてしまうリスクがあります。
なぜなら、権利確定日後には、大きな売りが出て株価が急落するためです。 優待や配当を目的に買い付けしても、 権利落ちによる損失が大きいと意味がないですよね。 そこで、今回は、 「9月優待銘柄を7月末に買い、権利確定日直前に売却したらどうなるか?」 について検証していきたいと思います。 では、さっそく検証条件を確認していきましょう。

執筆者

田村 祐一
田村 祐一

フェアトレード株式会社所属。調査本部アナリスト。統計データを重視したシステムトレードとファンダメンタルを組み合わせて銘柄分析を行う。株主優待先回り買い等の「イベント投資」にも注力。


1.9月優待銘柄の直前買い戦略の有効性

検証条件は、以下の通りです。

ⅰ.ルール詳細(9月優待銘柄の直前買い戦略の有効性の検証)

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検証対象:9月優待銘柄(337銘柄)

検証期間:1990/03/01~2014/07/25

1銘柄当たりの投資金額:20万円

【買い条件】 ・8月末に成行買い

【売り条件】 ・買い付け後20日経過(9月権利確定日直前)した翌日に成行売り
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上記が、今回の検証条件です。 仮に、勝率が高く、1トレードあたりの平均損益がプラスならば、 8月末に9月優待銘柄を買いつけする戦略は有効でしょう。
また、仮に権利落ち後に株価が下落しても、損失幅は小さくおさえられるでしょう。 一方で、勝率が低く、平均損益がマイナスであれば、 8月末時点ですでに高値掴みしていると言えるでしょう。 また、権利落ち後はさらに損失幅が拡大する恐れもあることから、 買い付けは危険と言えます。

では、上記条件で検証した場合に、どのような検証結果になるでしょうか。

ⅱ.検証結果(9月優待銘柄の直前買い戦略の有効性の検証)

【検証結果】9月優待銘柄の直前買い 9月 株主優待
勝率: 50.18 %
勝ち数: 2,610 回
負け数: 2,591 回
引き分け数: 185 回
平均損益(円): -423 円  平均損益(率): -0.21 %
平均利益(円): 10,833 円  平均利益(率): 5.42 %
平均損失(円): -11,791 円  平均損失(率): -5.90 %
合計損益(円): -2,276,178 円  合計損益(率): -1,138.10 %
合計利益(円): 28,273,396 円  合計利益(率): 14,137.31 %
合計損失(円): -30,549,574 円  合計損失(率): -15,275.41 %

プロフィット・ファクター(総利益÷総損失): 0.925
平均保持日数: 21.93 日

以上が、検証結果です。

2.まとめ 9月優待銘柄の直前買いは有効か?

検証結果を見てみると、勝率は50.18%、平均損益は-0.21%です。
勝率は若干5割を上回っていますが、平均損益がマイナスとなっていることから、 「9月優待銘柄の直前買い」は統計的には有効ではないと言えるでしょう。
8月末に買い付けした時点で、すでに高値掴みで 権利確定日前に売却しても、損失を被る可能性が高いと言えるでしょう。
今回の検証では、権利確定日直前に売却していますが、 仮に権利落ち後まで保有をすると、より大きな損失を被るリスクがあり、とても危険です。
今(8月末時点)、9月優待銘柄を購入しようと考えている方は、 今一度考え直したほうが良さそうです。
今回の検証では、9月優待銘柄を8月末に買いつけする戦略は、 損失を被りやすい傾向が確認できました。
では、9月優待銘柄の中でも、特に高値掴みしてしまいやすい 銘柄について確認してみましょう。

【ランキング】9月高値掴み危険度ランキング

9月 株主優待
上記は、9月優待銘柄の中でも、8月末に買い付けすると損失を被りやすい 傾向がある銘柄です。
便宜上、今回は勝率が30%以下の銘柄のみ表示しています。
「トリドール(3397)」や「マツモトキヨシホールディング(3088)」等の 個人投資家に人気の優待銘柄もランキングに名を連ねています。
優待内容が魅力的だからといって、権利確定日前に飛びつくと、 不用意に損失を被るリスクが高いです。 お得な優待内容でも、買い付け時に高値掴みをしてしまっては本末転倒です。
優待がいざ自分の手元に到着しても、 損をしていたら、その嬉しさは半減ですよね。 ぜひ、あなたも注目している優待銘柄は、 直前に買うのではなく、先回りすると良いでしょう。

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