執筆者

西村剛
西村剛

フェアトレード株式会社 代表取締役。機関投資家出身で統計データを重視したシステムトレードに注力。2011年株-1グランドチャンピオン大会で+200.4%、2012年+160.1%、2013年157.0%を叩き出し三連覇達成。証券アナリスト検定会員。システムトレードを使った定量分析と、これまでファンドマネジャーとして培ったファンダメンタルズ分析を融合した新しい視点で株式市場を分析し、初心者でもわかりやすい言葉を使った解説に定評がある。


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過去の株価を知る重要性

株式投資のみならず、仮想通貨やFXにおいても過去の値動きを知ることは極めて重要です。

移動平均線に対する反応ポイント検証や、これまでのトレンド推移を知ることは今後のトレードに必要不可欠と言えるでしょう。


しかしこの過去検証が有効なのはテクニカル分析だけではありません。
今回のコロナショックや、2008年に起こったリーマンショック時にどのような値動きをしたかを確認することも極めて重要であり、今後起こり得る事象を想定することに繋がります。


したがってテクニカル分析はもちろん、ファンダメンタルの側面からも大変重要な作業と言えるんですね。
大切なのは、危機的状況の際に企業がどのような立ち回りでどのような株価の値動きを見せたかという点です。

いつからの株価を見ればいいのか

一般的なサービスとしては過去10年分を閲覧することが出来ますが、これは現在において不十分と言わざるを得ません。

可能であれば、先に述べたリーマンショックが起こった時から検証するのがベターですので、20年前からの株価を確認できるのが理想でしょう。

もちろん個人によって参照したい過去の事象は変わってくると思いますので、ITバブル時の値動きを見たい場合は間違いなく30年分は必要になりますね。


参考までに日本のバブル景気時の日経平均株価を調べたい場合は、40年程度前からさかのぼる必要があります。

日経平均の移り変わりで分かること

日経平均とは、東証1部に上場している企業から選ばれた、日本を代表する225社の株価平均値であり、株式市場全体の動向を参照することが出来ます。

指数化する性質上、全ての株価を均等に参照できているわけではなく、株価の高い銘柄程影響力が強いという傾向があります。


しかしながら、これまでの金融的事象に対する値動きを簡単に参考とするには十分な資料と言えるでしょう。
今回は例として、バブル景気とリーマンショック、コロナショックの値動きを見ていきたいと思います。


①1986年~1988年 日本バブル景気の始まり

出典:INVESTING.COM

 

1986年12月頃を皮切りに資産価値の上昇が始まり、翌年には1万円程度値上がりしていることが分かりますね。

一般の方々が好景気を実感し始めたのが1988年頃と言われていますので、これはまだ序章の段階です。

 

1988年~1990年

出典:INVESTING.COM

 

そして日経平均株価は、1989年12月に史上最高値を記録することになります。
ちなみに現在においてもこの価格は破られておらず、当時の日本の異様さがこの推移から見て取れますね。

 

1991年~1992年 バブル景気の終焉

 

出典:INVESTING.COM

 

史上最高値を記録した日経平均は徐々に下落していき、バブルがはじけた1992年の2月から2万円を切っていきました。

7月頃には最高値から半値以下まで下落していますので、いかに経済的大変動が起こったかが分かります。

②リーマンショック 2008年

次に見ていきたいのはリーマンショック時の値動きです。
アメリカの投資銀行だったリーマンブラザーズが破綻したことがきっかけで、当時は経済全体に多大な影響を及ぼした一つの金融事件とも言えます。

出典:INVESTING.COM

 

2008年9月の破綻をきっかけに株価も下落していることが分かりますね。
注目したいのは9月と10月の右端に記載されている前月比。
10月の前月比がマイナス23.83%となっており、その影響の大きさを知ることが出来ます。
この時は5年ぶりに1万円を切る大変な騒ぎとなっていました。

③2020年 コロナショック

今もなお社会情勢に大きな影響を及ぼしているコロナショックですが、事が起こった時点でも当然株価は値動きを見せました。
未曽有のウィルスパンデミックですが、実際のところどのようなプライスアクションとなっているのでしょう。

出典:INVESTING.COM

コロナショックで株価が大暴落したのが2020年2月であり、翌月には10%マイナスとなっているのが分かりますね。

現にこの時は為替相場にも大きな影響を及ぼし、経済的に破綻してしまった企業や投資家が大勢いました。

しかし、注目すべきはその後の株価動向です。
2020年4月から着実に株価が上昇し、直近では3万円に迫る価格となっています。
これまでの金融危機とは全く異なる動きとなっているのが一目で分かりますね。


実はこの値動き、ウィルスパンデミック故の現象。というわけではないんです。


この株価上昇は、景気刺激策としての量的緩和が原因となっており、感染者増加に伴う不況をカバーする為、政府が日銀と足並みをそろえて現金を発行し、尚且つ日銀が国債だけではなくETF等を買い入れたことで株価は上昇。

多くの大企業における筆頭株主は日銀になっているような状況です。

このようにこれまでとは全く異なる景気刺激策は、
実体経済に反したバブル相場を形成する結果となりました。

こうして簡単に検証するだけでも、過去のバブル景気やリーマンショックと比べて現代におけるコロナショックはこれまでの危機的状況とは全く異なる値動きとなっていることがお分かり頂けたかと思います。

時代の変化と共に、経済全体の立ち回り方も大きく姿を変えますので、是非今後の分析に取り入れてみてはいかがでしょうか。

過去の株価を見るには

効果的な検証を行うには主だった金融危機を網羅した30年分のチャートが必要ですが、今回ご紹介する以下のサービスは、無料で十分な情報を得ることが出来るので大変おすすめとなっています。

 
  • INVESTING.COM
  • SBI証券
  • Yahoo!FINANCE


どれも無料利用することが出来ますので、コストの面でもかなり便利ですね。
又、SBI証券では以下の通り30年分の株価をチャートとして見ることが出来ます。

 

出典:SBI証券

 

今回は参考にしているチャートはトヨタ自動車の株価。
分析の際には自身が気になる値動きがあった年度に、企業や社会的に何があったのかを調べるようにしましょう。

又、こういった過去チャートとこれまでの決算情報等の情報を組み合わせれば、分析精度は格段に高まりますので、必ず併用するようにしたいですね。

 

まとめ

投資において、過去を知ることは未来を予測する上で大変重要な基本作業です。
過去の事象においてどのような値動きをしたかが分かれば、今後のトレードにも大いに役立ちます。
テクニカル分析だけでなく、企業動向や社会情勢を知る為にも是非活用していきましょう。

<追伸>
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