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歩み値とは何か?その意味と見方
歩み値(あゆみね)とは、直近に成立した売買の一件一件の履歴を時系列で表示したデータのことです。
株式市場で実際に売買が成立した価格・出来高・時間が分かるため、「取引の足跡」とも呼ばれます。
通常の板情報(気配値)は「これから売りたい・買いたい」という意志を示す注文情報ですが、歩み値は“すでに成立した取引”の記録であり、より信頼性のある実績データといえるでしょう。
なぜ歩み値が重要なのか?—理由と役立つ場面
歩み値をチェックすることで、以下のようなリアルな市場の動きを読み取ることが可能です。
・大口注文の存在(板には出ない“隠れ注文”)が読み取れる
・一方向に続く注文=トレンドの発生を察知できる
・板情報と組み合わせて、“誰が動いているか”を推測できる
たとえば、板ではあまり目立たない価格帯でも、歩み値に連続した約定履歴が出ていれば「見えない大口が買い進めているのでは?」と考えられます。
歩み値の見方と項目の意味
一般的な歩み値データには、次のような項目が並びます:
時間 | 約定価格 | 約定数量 | 売買区分 |
---|---|---|---|
09:02:15 | 2,345円 | 1,000株 | 売り約定(↓) |
09:02:16 | 2,345円 | 300株 | 買い約定(↑) |
・時間:その取引が成立した時刻(1秒単位またはミリ秒単位)
・価格・数量:その取引で成立した値段と株数
・売買区分:買い気配で約定したか、売り気配で約定したか(↑ or ↓)
この「↑」「↓」の区別が特に重要で、↑が続く=買い注文が強く入っている証拠、↓が続く=売り注文に押されている証拠です。
歩み値を使ったトレード手法の例
1. 大口の連続約定を追う
→ 同じ価格・同じ数量の注文が短時間で連続すれば、機関投資家などのアルゴ注文の可能性。
2. トレンドの兆しを掴む
→ 板が動かなくても、「↑」の歩み値が連続していれば、後に株価上昇が起こることも。
3. 板とのギャップを分析
→ 板では売りが厚くても、歩み値で「↑」が多いなら、実は買い圧力が強いサイン。
歩み値の注意点と限界
デメリット:
・データ量が多く、初心者には見づらい
・短期トレード以外では使い所が限られる
・一部の証券会社ではスマホアプリで見られないこともある
まとめ:歩み値は“市場の本音”を見抜くためのヒントになる
歩み値は「その銘柄に今どれだけの関心が集まっているか」「実際にどこで勝負がされているか」を読み取れる重要なツールです。
特に短期売買やスキャルピングを行う人にとっては、板情報と並ぶ武器になります。
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