株価位置は、過去のある一定期間の高値を100%、安値を0%として、現在の株価がどの程度の水準にあるかを確認する指標です。以下の図をご覧ください。
1.株価位置とは
過去100日間の高値が1,500円、安値が800円、現在の株価が1,200円とすると、100日の株価位置は、(1,200円-800円)÷(1,500円-800円)≒57.1%と判定できます。株価位置は、トレンドの判定に使用されることが多い指標です。「50%」を境に、「50%以上」を上昇トレンド、「50%以下」を下落トレンドと判断します。また、株価位置が「80%以上」は、一定期間の高値圏にあると判断します。「20%以下」は、一定期間の安値圏にあると判断します。
目次
2.株価位置の有効性
今回は一般的に言われている「株価位置が20%以下であれば買いで80%以上であれば売り」が果たして有効かどうか調べてみました。ルールの詳細は以下の通りです。
ⅰ.ルール詳細(株価位置の有効性の検証)
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バックテストモード:標準モード
バックテスト期間:2000年1月1日から2019年12月31日
バックテスト対象の銘柄:日経平均採用銘柄
売買単位:金額固定(単位枚数を無視)
買いルール: 株価位置(終値基準)(100日)が20%以下
⇒上記を満たした翌日に成行で買い
売りルール:株価位置(終値基準)(100日)が80%以上
⇒上記を満たした翌日に成行で売り
【買いルール詳細】
【売りルール詳細】
出所:システムトレードの達人 達人モード「ストラテジーの設定内容」画面
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ⅱ.検証結果(株価位置の有効性の検証)
検証結果は以下の通りです。
資産運用の推移
出所:システムトレードの達人 達人モード「運用資産の推移」画面
■バックテスト結果■
勝率: 66.50 % | |
勝ち数: 3,001 回 | |
負け数: 1,512 回 | |
引き分け数: 11 回 | |
平均損益(円): 4,241 円 | 平均損益(率): 2.12 % |
平均利益(円): 23,855 円 | 平均利益(率): 11.93 % |
平均損失(円): -34,658 円 | 平均損失(率): -17.33 % |
合計損益(円): 19,187,012 円 | 合計損益(率): 9,593.86 % |
合計利益(円): 71,590,310 円 | 合計利益(率): 35,795.89 % |
合計損失(円): -52,403,298 円 | 合計損失(率): -26,202.02 % |
PF: 1.366 | |
平均保持日数: 164.94 日 |
3.まとめ 株価位置は有効?
資産曲線が概ね右肩上がりの曲線となっており、それなりに有効なルールだと見て取れます。また、勝率66.50%、平均損益2.12%、PF1.366となっており、統計的にはやや有効な結果と言えるでしょう。
ただし、運用資産の推移を見てもらえばわかるように、下落相場では「株価位置」を指標とした売買はうまく機能しません。
そのため、仮に、「株価位置(終値基準)(100日)が20%以下」であっても、
相場が下落相場の時にはトレードしないほうが良いと判断できるでしょう。
なお、これはあくまで日経平均採用銘柄の傾向です。他の市場については、調べてみると別の傾向が得られるかもしれません。気になる方は、ぜひご自身でも検証してみてはいかがでしょうか。
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