日本株

今回は、「10月の株式市場の傾向(東証1部編)」をご紹介します。 株式市場は、月によって上がりやすい月と下がりやすい月があります。 この傾向は毎月必ずそうなるとは言えませんが、 株式投資を行う上で、その傾向を把握しておくことは重要でしょう。 そこで、「10月の東証一部は上がるか、下がるか」について検証していきます。 日本株市場は、例年夏から秋にかけては、下がりやすい傾向があると言われています。 当然、10月も秋ですので、下がりやすい傾向があると言われています。 はたして、この一般論が本当に正しいかについて検証してみましょう!!

執筆者

田村 祐一
田村 祐一

フェアトレード株式会社所属。調査本部アナリスト。統計データを重視したシステムトレードとファンダメンタルを組み合わせて銘柄分析を行う。株主優待先回り買い等の「イベント投資」にも注力。


1.10月の東証1部銘柄の傾向検証

ⅰ.ルール詳細(10月東証1部の傾向)

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検証対象:東証1部銘柄

検証期間:1990年3月~2014年8月31日

1銘柄当たりの投資金額:20万円

買い条件 ・9月末の最終営業日の寄り付きで買い

売り条件 ・25日経過後の翌日営業日寄り付きで売り

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10月相場の傾向を調べるために、9月末に東証1部全銘柄を購入し、 25日経過後に売却した場合について検証を行いました。

仮に、勝率が50%以上で、損益がプラスならば、 10月は株価が上がりやすい月と言えます。 逆に、勝率が50%以下で、損益もマイナスであるならば、 10月は株価が下落しやすい月と言えるでしょう。

以上のルールで過去のデータを用いて検証した結果は、以下の通りです。

ⅱ.検証結果(10月東証1部の傾向)

■10月東証1部の検証結果 10月 株価 勝率: 39.64 %
勝ち数: 13,248 回
負け数: 20,177 回
引き分け数: 653 回
平均損益(円): -3,140 円  平均損益(率): -1.57 %
平均利益(円): 15,858 円  平均利益(率): 7.93 %
平均損失(円): -15,715 円  平均損失(率): -7.86 %
合計損益(円): -106,998,207 円  合計損益(率): -53,500.77 %
合計利益(円): 210,091,578 円  合計利益(率): 105,048.95 %
合計損失(円): -317,089,785 円  合計損失(率): -158,549.71 %

プロフィット・ファクター(総利益÷総損失): 0.663
平均保持日数: 27.37 日

以上が、株式市場の傾向(10月)の検証結果です。

2.まとめ 10月の東証1部銘柄の傾向は?

検証結果を見てみると、勝率は39.64%、 1トレードあたりの平均損益は-1.57%となっています。

勝率は約4割を割り、1トレードあたりの平均損益も大きなマイナスであることから、 10月は株価が下がりやすい月と判断できるでしょう。
下がりやすい傾向がある中では、投資成果は上げにくく、 トレードする場合には、銘柄選定には注意が必要でしょう。

10月は、3月決算企業の中間決算発表が本格化します。 決算の内容によって株価は大きく乱高下することから、 投資家が売買に慎重になりやすい傾向があります。 様子見ムードが漂いやすい月であることから 軟調に推移する傾向があるのでしょう。

<追伸>
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