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1分足&ボリンジャーバンドはスキャルピング手法
1分足&ボリンジャーバンドとは、1分足チャートで「ボリンジャーバンド」を使ってトレードするスキャルピング手法です
1分足チャートは、1分間の値動きを示すローソク足を並べたチャートとなっており、短期の時間軸を示すチャートの中では最も短いものとなっています。
ボリンジャーバンドとは、相場の振れ幅(ボラティリティー)を一定期間内の価格から測定した上で、統計的に株価の変動範囲を示すテクニカルツールです。
ボリンジャーバンドは、相場の振れ幅を標準偏差(σ(シグマ))で示した複数の線で表示します。
一般的には、価格がボリンジャーバンドの±2σに近付いたら相場の上限もしくは下限と判断し、±2σを突破したらトレンド転換と判断します。
ボリンジャーバンドを使ったトレード手法は、順張り・逆張りともに非常に多く、多くの短期トレーダーに使われているテクニカルツールです。
【初心者向け】1分足&ボリンジャーバンドの設定方法
初心者向けの、1分足におけるボリンジャーバンドの設定方法について見ていきましょう。
ボリンジャーバンドの設定においては、次の2点について決める必要があります。
- センターライン(移動平均線)の設定
- 標準偏差(σ)の設定
それぞれについて、初心者向けに最もシンプルな設定方法を見ていきましょう。
センターライン(移動平均線)の設定
ボリンジャーバンドでは、中央のセンターラインは「移動平均線」を表示します。
移動平均線は、単純移動平均(SMA)、指数移動平均(EMA)のいずれを使用することも可能です。
1分足でボリンジャーバンドを使う場合には、「20」や「25」で設定することが一般的で、多くのチャートソフトではデフォルトに設定されています。
ボリンジャーバンドの価格に対する感度を上げたい場合には、移動平均線を短くして「10」などに設定することも有効です。
ただ、ボリンジャーバンドの設定期間を短くすると、価格に対する感度が上がってトレンドを捉えやすくなる一方、だましも多くなることには注意が必要です。
次の図は、ボリンジャーバンドの設定期間をデフォルトの「25」にした場合のチャートとなります。
次の図は、ボリンジャーバンドの設定期間を「5」にした場合のチャートとなります。
ボリンジャーバンドの設定期間は、どれが良いということは一概には言えないため、自らの好みや使いやすさに合わせて設定するようにしましょう。
標準偏差(σ)の設定
ボリンジャーバンドの設定では、上下に表示する標準偏差(σ)の本数と値を決める必要があります。
一般的には、ボリンジャーバンドの標準偏差(σ)の値は、1.0、2.0、3.0を設定することがデフォルトとなっており、これ以外の数値を設定することは稀です。
問題は、「±1.0刻みの標準偏差を何本表示するか」ですが、1~3本の間で決めるようにしましょう。
ボリンジャーバンドをエントリーに使うことに特化したい場合には、エントリーに使う標準偏差のみを表示することもチャートソフトによっては可能です。
次の図は、±2.0σのみを表示したボリンジャーバンドとなります。
【初心者向け】1分足&ボリンジャーバンドのエントリー条件
初心者向けの1分足&ボリンジャーバンドのエントリー条件としては、次のようなものがあります。
- 順張りの買いエントリー
- 順張りの売りエントリー
それぞれについて見ていきましょう。
順張りの買いエントリー
1分足&ボリンジャーバンドの「順張りの買いエントリー」とは、ボリンジャーバンドが-2σからセンターラインまで上昇してきたら買い、+2σまで上がったら利益確定するというものです。
次のチャートは、半導体製造装置メーカーの【6920】レーザーテックの株価チャートとなります(ボリンジャーバンドは±2σのみ表示)。
株価が下落して、ボリンジャーバンドのセンターラインを割り込み-2σのラインにタッチしてから反発し、センターラインまで反発してきた所で買い、+2σまで上昇したら利食いしています。
なお、このときの損切りラインは、直近安値や-2σを割り込んだ所に設定することが一般的です。
順張りの売りエントリー
1分足&ボリンジャーバンドの「順張りの売りエントリー」とは、ボリンジャーバンドが+2σからセンターラインを割り込んできたら空売りし、-2σまで下げたら利益確定するというものです。
次のチャートは、同様に【6920】レーザーテックの株価チャートです(ボリンジャーバンドは±2σのみ表示)。
株価が+2σまで上昇後、ボリンジャーバンドのセンターラインを割り込んだ所で空売りし、-2σまで下落したら利食いしています。
なお、このときの損切りラインは、直近高値や+2σを超えたラインに設定することが一般的です。
1分足&ボリンジャーバンドを使う際の注意点
1分足チャートでボリンジャーバンドを使う際の注意点としては次のようなことがあります。
- 5分足チャートや60分足チャートでトレンドを確認しておく
- 機械的に売買ルールに従うようにする
それぞれについて見ていきましょう。
5分足チャートや60分足チャートでトレンドを確認しておく
1分足&ボリンジャーバンドをエントリー条件にして利益を出しているトレーダーはいますが、「1分足&ボリンジャーバンド」だけを見ていて利益を出すのは難しいと言えます。
1分足チャートでボリンジャーバンドを使うと、だましも数多く発生するためです。
だましを少なくスクリーニングするためには、5分足チャートや60分足チャートといった、1分足チャートよりも長いチャートで、その銘柄のトレンドを確認しておくことが重要です。
長いチャートで上昇トレンドを確認したときは買いのみにエントリーする、下落トレンドを確認したときには空売りのみエントリーするといったスクリーニングをすることで、だましを少なくする効果が期待できます。
機械的に売買ルールに従うようにする
1分足チャートでボリンジャーバンドを使う際にも、機械的に売買ルールに従って規律あるトレードをし続けることは重要です。
1分足&ボリンジャーバンドでいくらスクリーニングをしたとしても、だましをゼロにすることはできないため、トータルで利益を出すためには損切りを避けることはできません。
ただ、トレードで重要なことは、1回1回のトレード結果ではなく、トータルで利益を出すことにあります。
ルールに従って損切りになったとしても、それは形の上では損失ですが、トレード全体で見てトータルでプラスになっていれば、成功したトレードの一部であると言えます。
まとめ
今回は、スキャルピング手法として1分足&ボリンジャーバンドについて解説してきました。
1分足&ボリンジャーバンドの初心者向けの設定方法としては、ボリンジャーバンドの設定期間はデフォルトの「20」や「25」として、標準偏差は±2σを軸に使っていくことがポピュラーとなっています。
1分足&ボリンジャーバンドを使った基本的なエントリー条件としては、±2σから反転してセンターラインを超えたときにエントリーして、±2σまで順行したら利益確定する手法があります。
1分足&ボリンジャーバンドを使う際には、5分足チャートや60分足チャートなどの長い時間足でトレンドを確認しておき、機械的に売買ルールに従って規律あるトレードを続けることが重要です。
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