日本株

執筆者

西村剛
西村剛

フェアトレード株式会社 代表取締役。機関投資家出身で統計データを重視したシステムトレードに注力。2011年株-1グランドチャンピオン大会で+200.4%、2012年+160.1%、2013年157.0%を叩き出し三連覇達成。証券アナリスト検定会員。システムトレードを使った定量分析と、これまでファンドマネジャーとして培ったファンダメンタルズ分析を融合した新しい視点で株式市場を分析し、初心者でもわかりやすい言葉を使った解説に定評がある。


システムトレード

はじめに:60代からの投資に“デッドクロス”は敵?味方?


60代になってから株を始めた方にとって「相場の暴落だけは避けたい」と感じている方も多いでしょう。
そんな皆さんにとって、“デッドクロス”は気になるキーワードですよね。実は、デッドクロスを正しく理解すれば、“買い時”にも“売り時”にも使える強力な相場の武器になるんです。

本記事ではシニア世代の視点から、デッドクロスとは何か、そのメカニズム、相場での活かし方からリスク管理まで、じっくり分かりやすく解説していきます。

デッドクロスとは何か?初心者・シニア世代向けやさしい解説


デッドクロスとは?

  • 短期移動平均線が長期移動平均線を下抜ける現象
  • 通常は「50日線(短期)が200日線(長期)を下回るとき」を指す
  • 一般的には“弱気相場入りのサイン”とされますが…
    実際には 売りサインだけじゃなく、買いチャンスにもなるのが興味深いポイントです。

なぜ60代の投資家にとって注目すべきか?

  • 資産を減らしたくない世代だからこそ、リスク予測は重要
  • 買い時を逃さず、利益を積み重ねたい
  • 相場の転換点を見極めることで、メンタルも安定しやすくなる

デッドクロスの仕組みと形成メカニズム


移動平均線とは?

  • 移動平均線は「一定期間の株価の平均を線でつないだもの」
  • 例:50日移動平均線=直近50日間の平均株価
  • 例:200日移動平均線=直近200日間の平均株価
  • この2本の線の位置によって相場の流れ(トレンド)を判断します

⚙️ クロスのタイミング

  • デッドクロス:50日線が200日線を上から下に突き抜ける瞬間
  • この瞬間は短期的に価格が下落傾向にあると認識されるため、多くの投資家が警戒態勢になります

どんな背景で起きるの?

  • 市場全体のムードが弱気に傾く
  • 企業ニュース・経済指標が冷え込む
  • 外部環境(政策・為替・景気など)が悪材料になる

デッドクロスが示す市場のサインは“売り”それとも“買い時”?


一般的には「売りサイン」とされる

  • 多くの投資家がデッドクロスを見て売りに回る傾向あり
  • 相場が下落に転じる前触れとされ、短期トレーダーなどは素早くトレンド転換を取ります

でも!買いチャンスになることもあるワケ

  • 市場の下落局面が終わった直後にデッドクロスが出た場合…
  • 逆に“反発の初動”と判断し、安値買いに転じる投資家も
  • 特にシニア世代は「価格が下がったなら安く買いたい」と考える方も多いでしょう。
  • RSIやMACDとの併用で反転兆候を見抜ける例もありますので、次の章で詳しく見ていきましょう。

デッドクロスを見極めるためのテクニカル分析と投資戦略


他指標とのセット使いで信頼度UP!

指標

役割

シグナルの組み合わせ

RSI(相対力指数)

買われすぎ/売られすぎを判断

デッドクロス+RSIが30以下=安値圏からの反発予兆

MACD

トレンドの勢いを分析

MACDラインがシグナルラインを上抜け=底打ちサイン

ボリンジャーバンド

価格の変動幅を視覚化

下限で反発し、同時にデッドクロス=買いタイミング

シニア世代におすすめの投資戦略

  1. 分散投資:一銘柄集中は避け、ETFや複数銘柄でリスク分散
  2. ストップロス設定:例:元本の10%下落で自動売却
  3. 中長期投資目線を持つ:短期利益より“資産を減らさない投資”を優先

行動ルールを紙に書いておく

  • 「○○%下落で利確、△△%下落で損切り」などを書いておくと感情に振り回されにくいです。

実例で学ぶデッドクロス!市場の事例を追いかける


ケース1:2008年金融危機の米国株

  • 2008年中頃、デッドクロスを形成
  • その後12ヶ月で約30%以上の株価下落
  • 短期売り戦略で利益を出した投資家もいましたが、多くは中長期視点で再度買い場を狙った

ケース2:2018年米株市場の転換点

  • 再びデッドクロス出現も、数か月後に明確な反発
  • MACDでもゴールデンクロスが出ており、反発下弾が起きたタイミングで買い向かった投資家は成果を出しました

シニア投資家の実録体験

コピーする編集する

「最初は“売り!”と思いましたが、RSIが20台で止まりそうだったので、

ちょっとだけ試し買い。結果、翌月+15%になりましたよ」

こうした体験談からも、使い方しだいでデッドクロスは味方になります。

デッドクロスのリスクと注意点

  • デッドクロス=必ず相場下落ではない → 分離”や“ダマシ”もあり
  • 分析ツールを複数併用して判断精度を上げる必要がある
  • 頻繁にトレードする場合は手数料が利益を圧迫することも
  • 心理的負担:連続した下落局面で焦りやすくなる → 予めルールを決めて冷静に

 

デッドクロスを味方にする!60代投資家の心得まとめ

  • デッドクロス=役立つ市場の“気づきツール”
  • 他指標との合わせ技で信頼度アップ
  • 分散・ストップロス・中長期目線でリスクをコントロール
  • 実例&体験談を参考に、自分のルールをブラッシュアップ
<追伸>
【無料】株システムトレードの教科書の記事は「システムトレードの達人」を使って検証しています。
↓↓↓↓↓

今ならシステムトレードの達人(無料版)がこちらよりダウンロードできます。
ぜひ手に入れてください!