目次
ナンピン買いとは
ナンピン買いとは、保有している銘柄の株価が下がった時に、さらに買い増しをすることによって平均取得単価を下げる手法です。
ナンピンは漢字で「難平」と書き、その名の通り困難な状況を平らにするという意味を持っています。
ポジションを増加させることから、相応のリスクを考慮しなければなりませんが、上手く活用すれば収益性と安全性の両方を高められるため、本記事で詳しく確認しておきましょう。
ナンピンの平均取得単価計算方法
ナンピン買いを行う上では、株価の平均取得単価の計算方法を押さえなければなりません。
資産の把握に加えてリスク管理にも繋がるため、初心者はぜひ参考にしてください。
ナンピンにおける平均取得単価の計算方法
株式投資におけるナンピン買いの計算式は下記になります。
平均取得単価=総取得金額÷保有株数
ここでは、平均取得単価の計算式を使い、実際に計算をしてみましょう。
参照:higedura
たとえば、Aの時点で株価1000円の株を100株購入したとします。
その後、株価が下落したため、Bの時点で株価900円で200株ナンピン買いました。
この時、B時点における平均取得単価は「(1000円×100株)+(900円×200株)÷(100株+200株)=約933円」です。
A時点における取得単価は1000円でしたので、ナンピン買いをしたことによって、取得単価を67円ほど下げることができましたね。
ナンピン買いにおける損益の計算
上述の例に続いて、損益も計算していきたいと思います。
ナンピン買いをした株価がC地点まで値上がりしたため、1200円で300株売却したとしましょう。
その際の利益をA地点のみで購入した場合とA地点とB地点で購入した場合、下記のようになります。
・A地点のみで購入:(1200円-1000円)×100株=2万円の利益
・A地点とB地点で購入:(1200円-933円)×300株=約8万円の利益
ナンピン買いをすることによってより大きな利益を得ることができているのがわかりますね。
これはナンピン買いの最大のメリットといえるでしょう。
ナンピン買いをするパターン
ナンピン買いをするパターンは主に2つあります。
意味もなくナンピン買いをしてしまうと、逆に損失を抱えるケースもあるため、下記のどちらかに当てはまったときに行うようにしましょう。
中長期保有のために平均取得単価を下げたい時
中長期保有目的で株を持っており、資金に余裕がある場合はナンピン買いを活用していきましょう。
下がった時に少しづつ買い増ししていくことによって、平均取得単価を下げることができるため、利益をだしやすくなります。
また、配当金が出る銘柄の場合は下落相場で買い増しすることにより保有株が増え、その分多くのインカムゲインも受け取ることができるでしょう。
損切のために平均取得単価を下げたい時
短期目的で保有している株が下落してしまった時は、ナンピン買いを行い平均取得単価を下げましょう。
損切りのためのナンピン買いは、不安定な相場で株価の上下が起こりやすい時に有効な方法です。
損切りを決めている保有株の株価が下がった時点でナンピン買いを行い、その買値より少し上がった時点で損切りします。
うまく活用できれば、損切りの被害を最小限に抑えることができる手法ですが、一歩間違えるとさらなる損失を抱えることになるため、使い所には充分に気をつけましょう。
ナンピン買いを成功させるポイント
ナンピン買いは上手く活用できれば、平均取得単価を落とせるため、株が値上がりすれば大きな利益を狙えるメリットのある手法です。
下記でナンピン買いを成功させるポイントを2点お伝えしますので、ぜひ参考にしてください。
損切りラインを設定する
ナンピン買いは失敗すると大きな損失を抱えてしまうリスクがあるため、あらかじめ損切りラインを決めておく必要があります。
損切りラインを決めておかないと、株価の下落が一時的なもので無く下降トレンドに入った銘柄であった場合、ナンピン買いをすることにより、損失はどんどん膨らんでいくでしょう。
損切りというと損失を確定させる行為のため、悪いイメージを持つ方も多いかもしれませんが、結果的に自分の資産を守ることに繋がります。
ナンピン買いをする前に、自分がどこまでの損失を許容できるのかをしっかり検討しておいてください。
相場が反転するポイントを狙う
相場が反転するポイントを狙ってナンピン買いを行いましょう。
ナンピン買いは下降トレンドが継続し、資金がなくなった時、または損切りラインに達してしまった時に失敗となります。
したがって、ナンピン買いの資金が足りない状況や損切りを回避するためにも、このタイミング設定がとても重要なのです。
また、相場の反転は移動平均線やMACDなどのトレンド系のインジケータ―を使用するのがおすすめであり、テクニカル分析を使いトレンドの転換を予想する際は、1つのインジケータ―だけでなく、2つのインジケータ―を組み合わせてダマシかどうかを見極めていきましょう。
ナンピン買いをするか迷った時の対処法
自分が保有している銘柄が下落し、ナンピン買いをするかどうか迷った時は、今後伸びて行きそうな事業内容かどうか、再度考えてみましょう。
実際のところ、将来性のある事業を展開しているかという点はとても重要であり、斬新なサービスを提供している会社というのは支持をどんどん集め、株価にも直結していきます。
また、事業内容を調べるには企業の決算説明会資料を読むのがおすすめです。
決算説明会資料には、会社のビジョンや競合他社と比べて優れている点などが分かりやすく記述されているので、ナンピン買いに迷ったときは、決算説明資料をよく読んで企業の将来性を今一度考え直してみましょう。
上記を踏まえた上で、長期で保有する覚悟があると判断した場合は、資産管理を徹底しながらナンピン買いを行ってください。
まとめ
本記事では、ナンピン買いにおける平均取得単価の計算方法から、ナンピン買いを成功させるポイントまでそ解説しました。
ナンピン買いは下降トレンドが継続しているような銘柄だと損失が膨らんでしまうというデメリットがあります。
しかし、資産管理を徹底し買いのタイミングをしっかりと分析できれば、資金効率をあげることができるメリットの多い手法です。
現在ナンピン買いを検討している方は、ぜひ本記事を参考に実践してみてください。
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