日本株

12月の投資環境 12月は株式投資を始めるにあたって実は最適な月かもしれません。

12月は会社員にとってはボーナス支給月で、資金的な余裕も比較的あり、また年末年始は財布の紐も緩みやすい時期だと言えるでしょう。

そこで今回は、クリスマスイブに株式を買って10日経過した翌日に売却するとどれくらいの損益が出たかについて検証を行いました。

執筆者

西村剛
西村剛

フェアトレード株式会社 代表取締役。機関投資家出身で統計データを重視したシステムトレードに注力。2011年株-1グランドチャンピオン大会で+200.4%、2012年+160.1%、2013年157.0%を叩き出し三連覇達成。証券アナリスト検定会員。システムトレードを使った定量分析と、これまでファンドマネジャーとして培ったファンダメンタルズ分析を融合した新しい視点で株式市場を分析し、初心者でもわかりやすい言葉を使った解説に定評がある。



システムトレード

1.全銘柄

ⅰ.ルール詳細

==========================================
検証対象:全銘柄
検証期間:2000/01/01~2020/09/30

【買いルール】
12月24日に買い

【売りルール】
エントリーした日から10日経過後の翌日に売却 ============================================

検証の結果は以下の通りです。

ⅱ.[検証結果]

 勝率: 71.09 %
 勝ち数: 50,135 回
 負け数: 20,388 回
 引き分け数: 2,326 回

 合計損益(率): 238,613.65 %  平均損益(率): 3.28 %
 合計利益(率): 315,899.87 %  平均利益(率): 6.30 %
 合計損失(率): -77,286.23 %  平均損失(率): -3.79 % 

 PF: 4.088
 平均保持日数: 13.07 日

以上が、検証結果です。
勝率71.09%、平均損益率3.28%と、統計的には有効な結果となりました。

ただし上記の結果はあくまでも条件に合致した全取引を行った場合の結果です。

また手数料も考慮していませんので、あくまでも、このような取引をした場合の傾向を掴むにとどめておく必要があります。

これはあくまで「全銘柄」の検証結果です。

市場ごとの内訳を見ると、クリスマスの中でも、上がりやすい銘柄とそうでない銘柄が見えてくるかもしれません。

そこで以降では、「東証一部」「マザーズ」の場合についても検証してみます。

2.東証一部の場合

まずは、東証一部から確認してみます。売買ルールは以下のとおりです。

ⅰ.ルール詳細


============================================
検証対象:東証一部
検証期間:2000/01/01~2020/09/30

【買いルール】
12月24日に買い

【売りルール】
エントリーした日から10日経過後の翌日に売却
============================================

検証結果は以下の通りです。

ⅱ.[検証結果]

 勝率: 69.40 %
 勝ち数: 25,087 回
 負け数: 11,060 回
 引き分け数: 702 回

 合計損益(率): 96,377.70 %  平均損益(率): 2.62 %
 合計利益(率): 133,919.30 %  平均利益(率): 5.34 %
 合計損失(率): -37,541.61 %  平均損失(率): -3.39 % 

 PF: 3.567
 平均保持日数: 12.87 日

以上が、検証結果です。
全銘柄のときと同じように、東証一部でも勝率が70%ほどでした。

ただ、全銘柄では3.28%あった平均損益が、東証一部では2.62%に減りました。

つまり、東証一部の銘柄は、利益になるとはいえ、他の市場の銘柄とくらべると上がりにくい傾向があると言えるでしょう。

3.マザーズの場合

つぎは、マザーズについて確認してみます。売買ルールは以下のとおりです。

ⅰ.ルール詳細


============================================
検証対象:マザーズ
検証期間:2000/01/01~2020/09/30

【買いルール】
12月24日に買い

【売りルール】
エントリーした日から10日経過後の翌日に売却
============================================

検証結果は以下の通りです

ⅱ.[検証結果]

 勝率: 71.09 %
 勝ち数: 2,336 回
 負け数: 950 回
 引き分け数: 78 回

 合計損益(率): 19,583.59 %  平均損益(率): 5.82 %
 合計利益(率): 24,714.52 %  平均利益(率): 10.58 %
 合計損失(率): -5,130.93 %  平均損失(率): -5.40 %

 PF: 4.817
 平均保持日数: 12.89 日

以上が、検証結果です。
勝率は71%
ほどでした。これは、全銘柄や東証一部と同じくらいの水準です。

ただ、全銘柄では3.28%、東証一部では2.62%だった平均損益が、マザーズでは5.82%に増えました。

つまり、マザーズの銘柄は、他の市場の銘柄と比べて「上がりやすい傾向がある」といえるでしょう。

以上のように、12月は会社員にとってはボーナス支給月で、資金的な余裕も比較的あり、また年末年始は財布の紐も緩みやすい時期です。

それもあり、この時期には、投資家は積極的に株を買いやすく、相場全体が上昇しやすくなると考えられます。

次は、上がりやすいクリスマスの中でも、好調な成績を残している個別銘柄を確認してみましょう。

4.クリスマスに注目すべき銘柄は?

上の表は、先ほどの検証結果において勝率が高かった個別銘柄のランキングです。

過去のデータからクリスマスに成績の良かった銘柄は、勝率の高かった銘柄を確認すると、下記などが挙げられます。

6916 アイ・オー・データ機器
2902 太陽化学
6899 ASTI
8030 中央魚類
5342 ジャニス工業
6112 小島鉄工所
2376 サイネックス
2907 あじかん
2750 石光商事
6734 ニューテック
3326 ランシステム
8198 マックスバリ東海
9914 植松商会
2653 イオン九州
7443 横浜魚類
2927 AFC-HD
9078 エスライン
3779 ジェイ・エスコムホールディングス
2551 マルサンアイ
6993 大黒屋ホールディングス
3798 ULSグループ
3069 JFLAホールディングス
7464 セフテック
4572 カルナバイオサイエンス
3387 クリエイト・レストランツ・
7940 ウェーブロックホールディングス
3143 オーウイル
6050 イー・ガーディアン
7818 トランザクション
6629 テクノホライゾン
7215 ファルテック
2179 成学社
1551 JASDAQ-TOP20
5857 アサヒホールディングス
3269 アドバンス・レジデンス投資法人

などが上位にランキングされました。

これらの銘柄は、過去10年以上の期間で、クリスマスの勝率が100%だった銘柄です。

過去のデータからみてクリスマス前後は株式投資を行うのに最適なタイミングだと言えるでしょう。

株式投資を始めようとお考えの方はこのタイミングにはじめてみてはいかがでしょうか。

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