ボリンジャーバンドとは、中心にある移動平均線「ミッドバンド」を中心に、上にプラス1σ、2σ、下にマイナス1 σ 、2 σの合計5本の線(バンド)を使って表されるテクニカル指標です。σ(シグマ)とは、標準偏差のことで、一定期間の株価のバラつき度合いを示したものです。

そして、「統計上、移動平均線±1σ内には約68.27%、±2σ内には95.45%の確率で株価が分布している」という考えを基に、株価の水準を見ます。一定期間の株価のバラつき(σ)が大きければ、バンド幅は広くなり、小さければバンド幅は小さくなります。ボリンジャーバンドには主に以下の2つの見方があります。

執筆者

西村剛
西村剛

フェアトレード株式会社 代表取締役。機関投資家出身で統計データを重視したシステムトレードに注力。2011年株-1グランドチャンピオン大会で+200.4%、2012年+160.1%、2013年157.0%を叩き出し三連覇達成。証券アナリスト検定会員。システムトレードを使った定量分析と、これまでファンドマネジャーとして培ったファンダメンタルズ分析を融合した新しい視点で株式市場を分析し、初心者でもわかりやすい言葉を使った解説に定評がある。


1.ボリンジャーバンドの見方

1つは、バンド幅の広がりを見る方法です。バンドの幅が狭い状態がしばらく続いた後、株価が上下いずれかに放れると、株価は放れた方向に大きく動き出すという習性があります。、これを、トレンド転換のシグナルと解釈し、相場の放れた方向に追随する形で買い(売り)を仕掛ける、というのがバンド幅の広がりを使ったトレード法です。

もう1つは、株価とバンドの上下限を比較する方法です。先ほど見たように、「株価は移動平均線±1σ内には約68.27%、±2σ内には95.45%の確率で分布している」という考えから、株価が+2σ(-2σ)の線に達した時、もしくは突破した時を買われすぎ(売られすぎ)と判断し、買いもしくは売りを仕掛けます。

ボリンジャーバンドの計算式は以下の通りです。

【参考:株価チャートとボリンジャーバンド(25日)】 (ピンク:±1σ、赤:25日移動平均線、青:±2σ)    

出所:システムトレードの達人 達人モード「チャート」画面

2.ボリンジャーバンドの有効性

今回は一般的に言われている「終値がボリンジャーバンド(25日)の-2.0σを下回ったら買いで+2.0σを上回ったら売り」が果たして有効かどうか調べてみました。ルールの詳細は以下の通りです。

ⅰ.ルール詳細(ボリンジャーバンドの有効性の検証)

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バックテストモード:標準モード

バックテスト期間:2000年1月1日から2019年12月31日

バックテスト対象の銘柄:日経平均採用銘柄

売買単位:金額固定(単位枚数を無視)

買いルール:終値がボリンジャーバンド(25日)の-2.0σを下抜け

⇒上記を満たした翌日に成行で買い

売りルール:終値がボリンジャーバンド(25日)の+2.0σを上抜け

⇒上記を満たした翌日に成行で売り

【買いルール詳細】

【売りルール詳細】

出所:システムトレードの達人 達人モード「ストラテジーの設定内容」画面

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ⅱ.検証結果(ボリンジャーバンドの有効性の検証)

検証結果は以下の通りです。

運用資産の推移

出所:システムトレードの達人 達人モード「運用資産の推移」画面

■バックテスト結果■

勝率: 64.25 %
勝ち数: 6,051 回
負け数: 3,367 回
引き分け数: 69 回
平均損益(円): 2,807 円   平均損益(率): 1.40 %
平均利益(円): 18,151 円   平均利益(率): 9.08 %
平均損失(円): -24,710 円   平均損失(率): -12.36 %
合計損益(円): 26,630,592 円   合計損益(率): 13,315.91 %
合計利益(円): 109,829,704 円   合計利益(率): 54,916.30 %
合計損失(円): -83,199,112 円   合計損失(率): -41,600.39 %
PF: 1.320
平均保持日数: 77.17 日

3.考察 ボリンジャーバンドは有効?

資産曲線が概ね右肩上がりの曲線となっており、それなりに有効なルールだと見て取れます。また、勝率64.25%、平均損益1.40%、PF1.320となりました。

勝率は6割を超え、平均損益もプラスですので、統計的にはやや有効な結果と言えるでしょう。

運用資産の推移をみると、下落相場でうまく機能することができていません。

その場合には「RSI」や「移動平均乖離率」等のテクニカル指標と組み合わせることで、より利益が期待できる戦略に変化します。

このボリンジャーバンドは、とても使い勝手の良いテクニカル指標ですので、
ぜひ、「ボリンジャーバンド」に注目してみるとよいでしょう。

なお、これはあくまで日経平均採用銘柄の傾向です。他の市場については、調べてみると別の傾向が得られるかもしれません。気になる方は、ぜひご自身でも検証してみてはいかがでしょうか。

<追伸>
コロナショックで相場が大きく動いている最中ですので、今の株価動向が気になる方も多いかと思います。
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