こんにちは、

今回は、「デッドクロスした銘柄の空売り戦略は有効か?」について、
システムトレードの観点から検証をしてみました。

「デッドクロス」という単語は、あなたもよく耳にするかもしれません。

「デッドクロス」とは、短期の移動平均線が
長期の移動平均線を下抜くことを言います。

これと対をなすのが「ゴールデンクロス」です。

「ゴールデンクロス」とは、短期の移動平均線が
長期の移動平均線を下から上抜くことを言います。

一般的に、ゴールデンクロスは絶好の買いタイミング、
デットクロスは絶好の売りタイミングと言われています。

果たして本当なのでしょうか?

そこで、今回は、「デッドクロス」した銘柄を買い付け、「ゴールデンクロス」したタイミングで手仕舞いした場合に、過去の検証では利益が得られたかどうかを検証してみます。

執筆者

田村 祐一
田村 祐一

フェアトレード株式会社所属。調査本部アナリスト。統計データを重視したシステムトレードとファンダメンタルを組み合わせて銘柄分析を行う。株主優待先回り買い等の「イベント投資」にも注力。



1.デッドクロス銘柄空売り戦略の有効性

では、さっそく検証条件を確認していきましょう。
検証条件は、以下の通りです。

ⅰ.ルール詳細(デッドクロス銘柄空売り戦略の有効性の検証)

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検証対象:東証1部貸借銘柄(空売りできる銘柄)
検証期間:2000/01/01~2014/07/31
1銘柄当たりの投資金額:20万円

【買い条件】
・5日移動平均線が25日移動平均線を下抜いた銘柄を、翌日成行で空売り

【売り条件】
・5日移動平均線が25日移動平均線を上抜いた、翌日に成行で買い戻し(手仕舞い)
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上記が、今回の検証条件です。

今回は、短期の移動平均を「5日移動平均線」、
長期の移動平均を「25日移動平均」としました。

仮に、勝率が高く、1トレードあたりの平均損益がプラスならば、
この「デッドクロス」を利用した投資法は有効と言えるでしょう。
では、上記条件で検証した場合に、どのような検証結果になるでしょうか。

検証結果は、以下の通りです。

ⅱ.検証結果(デッドクロス銘柄空売り戦略の有効性の検証)

【検証結果】デッドクロス

DC

勝率: 34.51 %
勝ち数: 43,536 回
負け数: 82,633 回
引き分け数: 2,763 回

平均損益(円): -1,148 円  平均損益(率): -0.57 %
平均利益(円): 15,691 円  平均利益(率): 7.85 %
平均損失(円): -10,059 円  平均損失(率): -5.03 %

合計損益(円): -148,061,145 円  合計損益(率): -74,039.86 %
合計利益(円): 683,126,150 円  合計利益(率): 341,573.61 %
合計損失(円): -831,187,295 円  合計損失(率): -415,613.47 %

プロフィット・ファクター(総利益÷総損失): 0.822
平均保持日数: 26.79 日

以上が、検証結果です。

2.まとめ デッドクロス銘柄の空売り戦略は有効?

検証結果を見てみると、勝率は34.51%、平均損益は-0.57%です。

勝率も低く、平均損益もマイナスとなっていることから、

「デッドクロスした銘柄を空売りする戦略」は
統計的に有効な戦略とは言えないでしょう。

単純に「デッドクロスしたから売ろう!!」という戦略は、
まったく効果のない戦略と言えそうですね。

世の中では、「デッドクロス」は売りのシグナルと言われていますが、
実はそんなことはないようですね。

■追伸

デッドクロスした銘柄の空売り戦略は、
統計的に有効ではないことが分かりました。

ただし、この有効でない戦略も、ある条件を追加することで、
成績が良くなる傾向があります。

それは、「終値が移動平均線(中期)よりも小さい」という条件です。

この条件を加えることで、成績が向上し、戦略としても機能する傾向があります。

つまり、「チャートが下落トレンドの銘柄のデッドクロスは空売りのチャンス」ということです。

「デッドクロス」は売りのシグナルですが、
あくまでも『下落トレンドの銘柄』という条件下のみ有効ということですね。

<追伸>
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